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真紅の花嫁
第16章 仄白い指
ようやくトークが終了した。
その間、ローターは振動と停止を繰り返し、真波はいやな汗をいっぱいかいた。
なんとか乗り切った自分をほめてやりたい。
顔が赤く火照って、周りの人々に気づかれないのが不思議なくらい。
いや、何人かは異変に気づいていたに違いない。
体調が悪いぐらいで済めばいいのだが。
足早にトイレに向かう。
少年の許可をもらう余裕などない。
一秒でも早くローターを取り外したかった。
下腹部が疼き通しで、あさましい行為をしそうな自分が怖かった。
気を落ち着けてトイレを出たとたん、スマホが振動した。
陽介からのメールだった。
トラブルも解消し、今夜、時間がとれるという。
待ちに待った知らせのはずなのに、なぜか心が弾まない。
視線を感じて、ふりむいた。
亮がすぐ後ろにいた。