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真紅の花嫁
第18章 漆黒の少年
「で――
カレシとのエッチで満足した?」
肯定も否定もせず、真波は少しだけ首を引いて、ゆるやかに前後させた。
口腔粘膜で味わう牡の凹凸。
唾液があふれ、ぐちゅ、ぐちゅ、と下品な音まで立ちはじめる。
(どう言えばいいというの)
たしかに真波は陽介と交わってエクスタシーに達した。
秘密のカメラを意識しながらの行為は、それまでの普通に愛されていた時よりもずっと感じた。
でも――
椅子に縛られ、亮のモノで貫かれた恍惚に比べると、それも色褪せてしまう。
もっと深い快感が、頭の中が真っ白になるような性悦が欲しくて、飢餓感ばかりが増殖する。
それを訴えようと、真波は口唇奉仕に集中した。
(いつからこんな女に)
フィアンセの情熱で鎮まるかと思った疼きは、かえってひどくなったようだ。