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真紅の花嫁
第3章 琥珀の夜
いくらフィアンセでも、いきなり胸や股間に触ってきたら、真波は強く拒否していただろう。
だが、陽介は優しかった。
両手を使って、背中じゅうにソープをまぶされた。
卑猥さのない、ゆっくりとした動作だ。
手は前の方にはまわらず、腰のくぼみより下にもいかない。
背面をいくども往復し、時おり、首筋から肩甲骨に沿って、マッサージでもするように、軽く揉んでくれる。
熱いお湯で火照った肌に、手のひらの感触が心地よかった。
シャワーの流れる単調な音を聞いているうちに、抗う気持ちが溶けていく。