この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真紅の花嫁
第3章 琥珀の夜
シャワーを浴びていると、ガラス戸が開く音がした。
陽介だった。
当たり前だが、全裸である。
あわてて隠そうとした身を、背後から抱きすくめられた。
「あ、待って」
「すごくきれいだ」
お腹のあたりに両手をまわされ、肩先にキスされる。
浴室でこんなことをされるのは初めてだった。
そもそも、ベッドの上以外で裸を見られた経験がない。
いい歳をしてカマトトぶっているようで恥ずかしいが、お湯の出続けるシャワーヘッドを胸に抱え、肩をすくめているしかなかった。
「背中を洗ってあげよう」
陽介はボディソープのボトルを取った。
「あの……自分で、できるから」
「やらせて欲しいんだ」
手のひらで立てた泡を、真波の背中に塗ってくる。