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真紅の花嫁
第7章 肌色の動画
綾音と亮のいかがわしい行為を目撃してからの体験が、痛烈な現実味を伴ってよみがえる。
若い巨根をしゃぶりながら、自らの股間をまさぐるお嬢さま女子大生。
神聖な職場で、野外で、はしたなく肌をさらした我が身。
少年の老獪過ぎるテクニック。
喉首を吸われた時の、蕩けんばかりの官能。
生々しく迫る記憶に、押しつぶされそうになる。
(全部、本当にあったことだったんだ)
真波は両手で顔を覆い、長い時間、固まっていた。
そっと首のキスマークに触れてみる。
あらためて、今しがたの映像を思い浮かべた。
プライベートな記録なのは確かだった。
〈リベンジポルノ〉という文字が、頭の中に去来する。
あのふたりが、どんな不適切な関係になっていたのか、知りたくもない。
しかし、仮に険悪な仲に変わったのだとしても、こんな映像を真波に見せる理由が不明だ。
昨夜の亮の冷酷な笑みを思い出す。
身体の芯が熱くなった。
怒りと恥辱の入り混じった感情を、なんとか押さえつけた。
(とにかく、きちんと中身をチェックしなくちゃ)
自分に言い聞かせる。マウスを持つ手が震えた。