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真紅の花嫁
第7章 肌色の動画
〈レポート#01〉とは違って、横長の、もっと鮮明な画面である。
スマホではなく、専門のビデオカメラで撮っているみたいだ。
肌の張り具合、
女らしい身体の曲線、
きゅっと締まった足首、
長い足指のきれいな爪
――肉体の細部まで、くっきりと映り込んでいる。
大きく開かれた両脚の間、女の秘部が映った時は、思わず画面から眼をそらせた。
最初の映像と同じ場所らしかった。
画面に映り込む内装は、おしゃれなワンルームマンションのようだ。
家具や調度も高級品に見える。
高校生の一人暮らしにしては立派すぎるから、綾音の部屋なのかもしれない。
白い裸身を輝させているのは、人工的なものではなく、自然な明るさだった。
(真っ昼間から、恥ずかしいポーズをさらして)
嫌悪感に眉が寄る。
自分だったら、いくら恋人の前でも、御免こうむりたい格好である。
絵画の中の裸体と違い、カメラに映された女体はひどく生々しい。
胸の隆起、腰のくびれ、脚の線
――どれも品よく美しいフォルムであるにもかかわらず、猥雑さ、いかがわしさを伝えてくる。