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団地妻、桃香の青春とは……
第7章 修練と嫉妬

友美のアドバイスは、すっきり明快だった。
「今すぐメールして、確かめればいいじゃない。その女は何者かって。キッスして、セックスもしたのかって」
桃香は目を剥いてかぶりを振った。
「えー、それじゃあさあ、いかにも私がやきもち妬いて、咎めてるって感じじゃない? まあ、本当なんだけどさ……」
「だってさあ、桃香さんと蒼汰は、とっくにセックスフレンドなんだから、そのくらい問いただしても平気でしょう?」
「うーん、じゃあ、メールしてみようかな……」
桃香は時間をかけて文面を考え、遠慮がちな語りかけの文章にして、送信アイコンをプッシュした。
「蒼汰くん、元気だよね。勉強は順調だよね。あのね、昨日の朝ね、蒼汰くんの部屋の窓から女の子が顔を出していたんだけど、お友達? ごねんね、ちょっと気になって……」
蒼汰からの返信は速攻でストレートだった。
「友達なんかじゃないよ。埼玉の叔父さんの家族が来てたんだけど、彼女は従妹だよ。手も握ってないし、キッスもセックスもしてないよ」
完全に桃香の思惑を見透かした文面を見て、友美が桃香にけしかける。
「あいつ生意気に、こっちの腹の内を読んじゃってるよ。じゃあさあ、ほんとにセックスしてないなら、受験勉強で溜ってるだろうから、一発ヤラしてやるからこっちへ来いって言ってやりましょうよ」
友美の剣幕に桃香はたじろぐ。
「と、友ちゃん、それはちょっと……。あ、そうだ、電話してもいいかって、聞いてみようかな」

