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ここは何処?オレは俺
第3章 気合入れるか?
 やっぱり高校ぐらいは行きたいよな…
現在ならネットでなんでも検索できるけど、この時代だとパソコン、携帯の陰も形も無い。取り敢えず、担任の先生に相談してみるか…オレは学生だし。
次の日、保健室に行き時差ぼけのふり?をして担任の名前を聞き出した。そのまま職員室に行って、担任の先生を呼び出す。

「安岡先生いますか?」

俺の遠い過去記憶では、泣く子も黙る体育教師の安岡先生、不良も安岡の前ではおとなしくしていた、スゲー怖い先生だ。その安岡が担任とは、オレの悪さ加減が分かるというものだ。廊下で待っていると、のっそりと筋肉質の熊といった風貌の安岡が現れた。

「竜士、お前あの喧嘩の後、頭がおかしくなったって噂だぞ!授業中も教室にいるらしいな」

安岡はニヤけた様に言った。

「勘弁してくださいよ。ちょっと時差ぼけなだけですよ」

そう25年の時差ボケだぜ。何とでも言ってくれ。

「冗談だよ!今日は何のようだ?」
「オレって高校とか行けるのかなって」
「は〜…マジかよ…お前本当に打ち所が悪かったのか…」

安岡はそう言って俺の目を見ていた。

「なんだお前、マジで高校行く気だな。」
「そうだよ。ダメか?」
「わかった。女子校以外なら、俺がなんとかしてやるよ。」
「本当ですか?勉強しないでいいのか」
「アホか…そんなに世の中甘くないだろう〜」
「だよな…」

やっぱりこの歳で受験勉強ってか…考えただけで目眩がしてくる。都合よく奇跡的に忘れていた勉強の記憶だけでも戻るとか…それこそ甘いか…ちょっと医者に奇跡が起きないか、相談してみる価値はあるかもしれない。万が一ってこともあるし…俺の大切な情報源?である保健室に向った。

「なんだ竜士、時差ぼけ治ったかな?」

保健室の先生、川村純子が戯けた笑顔を見せた。
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