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RINZIN ー隣人ー
第6章 第五話
 「──あー食った食った……ん?」

 食事を終えた涼太がふと芽生に目をやる──するとフォークを握ったままじっとうつむいている。そしてかすかに聞こえてくるすすり泣くような声。

 「なんだよ……まさか泣くほどうまかったか? さすがにそこまでの味じゃねぇと思うが……」
 「ウッ……ううん。おいしいし、なんかあったかくて……」
 「……そりゃラーメンだからな。よし! 腹もいっぱいになったし帰るか! 大将、お勘定~」
 
 そして二人はラーメン屋を出た。車に乗り込んでも芽生はうつむいたままだ。涼太はそんな芽生の右手を無言でそっと握った。

 「涼くん……私変でしょ。変だと思ったでしょ……?」
 「ん……? そうか? まあ変態だなとは思ってるけどな」
 「あはは……なにも聞かないの?」
 「うん? だって俺らおとなりさんだしな。いやちがうな、『俺の』おとなりさんか」
 「へへ……また言ってる。よくないよほんとそういうの」
 「きょう泊まってけよ。言うてとなりだけど」
 「うん……」
 
 二人を乗せた車が、二人の住むエステート池川へと向かっていく。

 これが二人の運命のほんのはじまりに過ぎないことを、このとき涼太はまだ知らなかった。
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