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RINZIN ー隣人ー
第7章 第六話
 北野芽生、十九才。
 身長一五四センチ。スリーサイズはB93(H)W58H87。バストはもちろんのこと、身長からすればヒップも大きめ、小柄ながらグラビアアイドルのような肉感的な体型である。

 そんな彼女だが、未成年でありながらひとり暮らし──しかし学生ではないとなると、普通はどんな境遇を想像するだろうか。どのみち賃貸契約は二十歳未満の場合だと親の承諾が要る。となると、就職をして実家を出て独り立ちしたと考えるのが自然かもしれない。

 これから昨日──芽生が涼太の部屋の前で熱を出して倒れ込んでいたあの日の昼ごろに時はさかのぼる。


 (──さあ、そろそろ行かなきゃ)

 時刻は午後二時過ぎ。アパートに居た芽生は、これからどこかへ出かけようとしていた。

 財布の中から現金数千円を取り出し、それを裸のままタイトスカートのヒップポケットへと入れる。そして反対側のポケットにはスマホを。バッグは置いていくつもりらしい。

 まだ家具など一切置かれていない部屋は、中央にシングルサイズの布団が敷かれているのみ。それ以外は小さめのハンドバッグと、大きなバックパックがあるだけだった。

 (あ、『こっちのスマホ』充電しとかなきゃ……)
 
 どうやら芽生はスマホを二台所有しているようで、ポケットに忍ばせたものとはべつの端末を充電ケーブルにつなぐ。

 (よし……行こう)

 芽生は一人うなずいて玄関を出ていく。
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