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RINZIN ー隣人ー
第2章 第一話
神武涼太、二十七歳。独身。商社勤務の営業職。
学生時代は野球部に所属しており、身長は一八二センチと体格も良く未だそれなりに筋肉はある。もっとも、近ごろは多少腹まわりが気になりだしているようではあるが。
とはいえ、タイトなスーツに身を包んだその姿は背格好も悪くなく、決して万人受けするタイプとはいえないかもしれないがスポーツマン然とした男らしさはある。
力強い眉毛に奥二重の目元は、やや垂れ下がる目尻のせいでシャープさと人懐っこさが絶妙な塩梅で同居している。どちらかといえば「塩顔」寄りになるだろうか。昔からパッと見実年齢より多少上に見られることが多いようだが、ツーブロックにアップバングのヘアスタイルからはちゃんと「ヤンチャさ」もうかがえる。そしておそらく──それが彼の「本質」なのであろう。
先日、たった三ヶ月で彼女と別れてしまった涼太であるが、彼にしてはこれでも長く続いたほうだ。とにかく恋愛が長続きしないタイプのようである。
主な出会いの手段はマッチングアプリで、毎度交際に至るまでは順調に運ぶものの、気がつけば終わっている。ひどいときだと一週間ほどで別れたこともあり、この歳でありながら未だ十代のような恋愛を繰り返していた。
原因をあげればいくつもあるのだが、一番は涼太の「女嫌い」──これに尽きるだろう。要するに、「女体」は好きだが「女」は嫌いなのだ。
学生時代は野球部に所属しており、身長は一八二センチと体格も良く未だそれなりに筋肉はある。もっとも、近ごろは多少腹まわりが気になりだしているようではあるが。
とはいえ、タイトなスーツに身を包んだその姿は背格好も悪くなく、決して万人受けするタイプとはいえないかもしれないがスポーツマン然とした男らしさはある。
力強い眉毛に奥二重の目元は、やや垂れ下がる目尻のせいでシャープさと人懐っこさが絶妙な塩梅で同居している。どちらかといえば「塩顔」寄りになるだろうか。昔からパッと見実年齢より多少上に見られることが多いようだが、ツーブロックにアップバングのヘアスタイルからはちゃんと「ヤンチャさ」もうかがえる。そしておそらく──それが彼の「本質」なのであろう。
先日、たった三ヶ月で彼女と別れてしまった涼太であるが、彼にしてはこれでも長く続いたほうだ。とにかく恋愛が長続きしないタイプのようである。
主な出会いの手段はマッチングアプリで、毎度交際に至るまでは順調に運ぶものの、気がつけば終わっている。ひどいときだと一週間ほどで別れたこともあり、この歳でありながら未だ十代のような恋愛を繰り返していた。
原因をあげればいくつもあるのだが、一番は涼太の「女嫌い」──これに尽きるだろう。要するに、「女体」は好きだが「女」は嫌いなのだ。