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人妻教師の危険な情事 〜隣人青年に堕とされる夏〜
第4章 前夜2 動揺
「あっ、でも東京に行ってないんなら
全くの空似ですよ。
気にしないでください。
ほら、綾子さんももっと
飲んでくださいよ」

綾子は明らかに動揺していた。

確かに、表参道に行った。
確かに、赤ワインを飲んだ。
確かに、一人じゃなかった。
確かに、、、

でも、それを見られたのかどうかは
分からない。
似た人なんていくらでもいるだろう。
ヒロシくん、本当のこと、言ってるのかな?

できれば人違いであってほしい。
ヒロシが見間違えたという
確信が欲しかった。
でもこれ以上、話を広げるのは
とても危険な気がした。

誰かに見られる可能性なんて
考えもしなかったから。

だから
あの時間は、
あの人と、
あんなに楽しく過ごせたのだ。

ようやく取り戻したあの時間の
感触は、もう離したくない。
あの時は、過去の記憶ではなく、
今そこにあった。

でも、見られていたとしたら
どうにも後戻りはできない。

「ねえ、綾子さん
一緒に写真、撮ってくださいよ〜。
いいでしょ」
「一緒に?え、まあ、いいけ、、、」
綾子が答え終わらないうちに
ヒロシが隣の椅子に座って
肩を寄せてきた。
ヒロシも少し酔っているのかもしれない。
行動が大胆だった。

「綾子さん、笑って〜」
二人の肩が付きそうなくらいに近づいた。
「ほら、もっと、可愛く〜」
「可愛くって、、、」
「歯を見せて、にっこり、ですよ。
はい、にっこり」

ヒロシに乗せられて、
自撮りの2ショットを撮られてしまった。
頬はピンク色に染まっていた。
動悸が止まらない。
さっきまでの動揺に、
酔いが重なり、
さらに、表現できないような
ドキドキが続いている。

少年だったヒロシが、
急に大人びて感じられるようになった。
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