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人妻教師の危険な情事 〜隣人青年に堕とされる夏〜
第5章 前夜3 追及
「ねえ、これ、綾子さん、でしょ?違う?」
「ど、どうかなあ。
他人の空似よ、やっぱり。
似てるといえば似てるけどね」

綾子は平静さを務めた。
「ヒロシくんて、こんな隠し撮りするの?
よくないよ、そういうの」
「だって、すっごく似てたから
オレのコレクションに加えようと思って」
「ねえ、そのコレクションて
何よ」
「綾子さんの写真、
まとめてるんだ。ここに越してきてから
ずっと」
「ずっとって?」
「オレが越してきたの中三の時でしょ。
それからずっと。
あ、でも、隠し撮りなんてしてないよ。
みんなで一緒に撮ったのばっかりだけど」

ヒロシの家とは家族ぐるみの付き合いだったし、
ヒロシに母がいないこともあって
何かと気にかけ、面倒を見ていた。
そういえば写真もよく撮っていたような気がする。

「オレって、マザコンかな?」
「マザコンって、私、あなたのお母さんじゃないよ」
「でも、熱出た時とか、ずっと看病してくれたでしょ。
父さんがいない時で、心細かったから、
すごく嬉しかったんだ」
「お母さんのように思ってもらえるのは嬉しいけど」

「じゃあ、これもコレクションに加えようっと」
「だからはそれは、違うって」
「なら、確かめてみようかな」
「確かめるって」
「夏音ちゃんに送ってみてもらえばわかるかなって」
「夏音だって、はっきりわからないわよ」

「じゃあ、この日に綾子さんが東京に行ってたか、
聞いてみようかな。
もし行ってたからかなり確率が上がるよね」
「そんなの夏音だって覚えていないわよ」

「そうなんだ。でも、サッカーの日本代表が
W杯に行く直前に、親善試合してた日で
みんな盛り上がってたから、覚えてるかも。
夏音ちゃん、××のファンだったし、
あの日、確か2点も決めていた」

やはり、あの日に間違いがないようだ。
綾子は、あの日、写真に写っていたあの男と
サッカーの試合を見ていた。
会場ではない。
表参道で。
しかも二人きりの部屋で。
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