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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第6章 6章 光と影
夜になると馬車に揺られてフローレス家の屋敷へ行く。ラウルと同じく公爵なだけあって、立派な屋敷だ。
「ソニア、今夜は仮面をつけて。サウラとノクス王がいるから、今回は仮面をつけるようにって言われてるんだ」
馬車が止まると、マスカレードマスクを手渡される。カミリアはマスカレードマスクをつけると、改めて身だしなみを整える。今夜は両国の国王や王子がいるということで、1日目に来ていたドレスを着ている。身だしなみチェックが終わると、ラウルのエスコートで馬車から降りた。
水音がする方を見ると、大きな池と水車小屋があった。水辺の近くだからか、少しひんやりする。
「大丈夫?」
肩をさすると、ラウルが抱き寄せてくれる。
「ありがとう、大丈夫」
カミリアはやんわりとラウルから距離を取る。少し前なら婚約者に見えるようにと身を寄せただろうが、恋心を自覚してしまったせいで、それができなくなってしまった。
屋敷に入ると、両国の騎士がいた。その中に、ハーディの姿を見つける。呼びかけたいのを堪えていると、鈴のような声がカミリアを呼んだ。
「ソニア、また会えて嬉しいわ」
リュゼが可憐な笑みを浮かべ、カミリアに歩み寄る。カミリアは駆け寄りたい気持ちを押さえて、できるだけ優雅にと心がけながらリュゼに歩み寄った。
「実は、またソニアに会いたくてお父様に無理を言ってラウル様を招いていただいたの」
イタズラっぽく笑う様はとても愛らしく、抱きしめてしまいたくなる。
「僕のソニアをそんなに気に入ってくれて嬉しいよ」
ラウルが声をかけると、リュゼは目を輝かせてラウルを見上げる。その目は、やはり恋する乙女の目だ。つい1ヶ月前まで騎士だった自分より、美貌と教養を身に着けたリュゼの方がラウルにふさわしいのではと思ってしまい、静かに落ち込む。
「今夜はソニアのために、とっておきの料理を用意したの。席も、無理を言って隣同士にしてもらったのよ。はやく行きましょう」
リュゼは無邪気に笑い、カミリアの手を引く。彼女の可憐さに、落ち込んでいた気持ちが溶けていく。妹みたいだと思いながら、リュゼと一緒に食堂に入った。
「ソニア、今夜は仮面をつけて。サウラとノクス王がいるから、今回は仮面をつけるようにって言われてるんだ」
馬車が止まると、マスカレードマスクを手渡される。カミリアはマスカレードマスクをつけると、改めて身だしなみを整える。今夜は両国の国王や王子がいるということで、1日目に来ていたドレスを着ている。身だしなみチェックが終わると、ラウルのエスコートで馬車から降りた。
水音がする方を見ると、大きな池と水車小屋があった。水辺の近くだからか、少しひんやりする。
「大丈夫?」
肩をさすると、ラウルが抱き寄せてくれる。
「ありがとう、大丈夫」
カミリアはやんわりとラウルから距離を取る。少し前なら婚約者に見えるようにと身を寄せただろうが、恋心を自覚してしまったせいで、それができなくなってしまった。
屋敷に入ると、両国の騎士がいた。その中に、ハーディの姿を見つける。呼びかけたいのを堪えていると、鈴のような声がカミリアを呼んだ。
「ソニア、また会えて嬉しいわ」
リュゼが可憐な笑みを浮かべ、カミリアに歩み寄る。カミリアは駆け寄りたい気持ちを押さえて、できるだけ優雅にと心がけながらリュゼに歩み寄った。
「実は、またソニアに会いたくてお父様に無理を言ってラウル様を招いていただいたの」
イタズラっぽく笑う様はとても愛らしく、抱きしめてしまいたくなる。
「僕のソニアをそんなに気に入ってくれて嬉しいよ」
ラウルが声をかけると、リュゼは目を輝かせてラウルを見上げる。その目は、やはり恋する乙女の目だ。つい1ヶ月前まで騎士だった自分より、美貌と教養を身に着けたリュゼの方がラウルにふさわしいのではと思ってしまい、静かに落ち込む。
「今夜はソニアのために、とっておきの料理を用意したの。席も、無理を言って隣同士にしてもらったのよ。はやく行きましょう」
リュゼは無邪気に笑い、カミリアの手を引く。彼女の可憐さに、落ち込んでいた気持ちが溶けていく。妹みたいだと思いながら、リュゼと一緒に食堂に入った。