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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第2章 騎士団長命令
「そういえば団長から聞いたんだけど、先生するんだって?」
「え? もう話広まってるの?」
驚きのあまり、マドレーヌを口に運ぶ手が止まる。
「ええ、それなりに。「カミリアが授業するから、皆楽しみにしてて」って言ってた。どんな授業するつもり?」
好奇心と期待で目を輝かせるハーディに、カミリアは頭を抱える。授業を引き受けたものの、授業内容はまだ決められていない。分からないことだらけで、不安でいっぱいだ。
「うーん……。軍学ってことは決まってるんだけど、その中でも何を教えるか決まってなくて……」
「軍学かぁ……。私、本開いた瞬間ダメだったなぁ……」
軍学という言葉に、ハーディの表情が曇る。ハーディが副隊長になった時、カミリアの軍学書を借りに来たことがあった。彼女が本棚の前で初心者向けの本を開いただけでギブアップしたのを思い出し、カミリアは苦笑する。
「ハーディ、勉強苦手だもんね」
「むしろ、カミリアはなんでそんなに勉強できるの?」
「好きだから」
即答するカミリアに、ハーディはげんなりしてココアを飲む。
「すごいなぁ、カミリアは。強い上に勉強もできる、っていうか、好きでいられるだなんて。私には無理」
「人それぞれ得手不得手があるから仕方ないよ。それに、ハーディは美味しいお菓子を見つけたり作ったりできるじゃない。私なんて、ココアも作れないんだから」
カミリアの言葉に、ハーディは吹き出す。
「ふふふっ、そうだよね。カミリアってば、鍋焦がしちゃうんだものね」
最初はクスクス笑っていたが、腹を抱えて笑いだした。恥ずかしさでカミリアは耳まで真っ赤になる。
「そんなに笑うことないでしょ」
「だって、あんなに家事できない人、初めて見たわ」
涙を拭いながら言うハーディに、いたたまれなくなってうつむいてしまう。ハーディを励ますためにある程度笑われることは覚悟していたが、ここまで笑われるとは思っていなかった。
「ごめんごめん、笑いすぎた。拗ねないで」
「拗ねてないわ」
そう言いながらもカミリアは唇を尖らせている。
「え? もう話広まってるの?」
驚きのあまり、マドレーヌを口に運ぶ手が止まる。
「ええ、それなりに。「カミリアが授業するから、皆楽しみにしてて」って言ってた。どんな授業するつもり?」
好奇心と期待で目を輝かせるハーディに、カミリアは頭を抱える。授業を引き受けたものの、授業内容はまだ決められていない。分からないことだらけで、不安でいっぱいだ。
「うーん……。軍学ってことは決まってるんだけど、その中でも何を教えるか決まってなくて……」
「軍学かぁ……。私、本開いた瞬間ダメだったなぁ……」
軍学という言葉に、ハーディの表情が曇る。ハーディが副隊長になった時、カミリアの軍学書を借りに来たことがあった。彼女が本棚の前で初心者向けの本を開いただけでギブアップしたのを思い出し、カミリアは苦笑する。
「ハーディ、勉強苦手だもんね」
「むしろ、カミリアはなんでそんなに勉強できるの?」
「好きだから」
即答するカミリアに、ハーディはげんなりしてココアを飲む。
「すごいなぁ、カミリアは。強い上に勉強もできる、っていうか、好きでいられるだなんて。私には無理」
「人それぞれ得手不得手があるから仕方ないよ。それに、ハーディは美味しいお菓子を見つけたり作ったりできるじゃない。私なんて、ココアも作れないんだから」
カミリアの言葉に、ハーディは吹き出す。
「ふふふっ、そうだよね。カミリアってば、鍋焦がしちゃうんだものね」
最初はクスクス笑っていたが、腹を抱えて笑いだした。恥ずかしさでカミリアは耳まで真っ赤になる。
「そんなに笑うことないでしょ」
「だって、あんなに家事できない人、初めて見たわ」
涙を拭いながら言うハーディに、いたたまれなくなってうつむいてしまう。ハーディを励ますためにある程度笑われることは覚悟していたが、ここまで笑われるとは思っていなかった。
「ごめんごめん、笑いすぎた。拗ねないで」
「拗ねてないわ」
そう言いながらもカミリアは唇を尖らせている。