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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第2章 騎士団長命令
「そう? ならいいけど。明日の授業、楽しみにしてるわ。先生」
「もう、プレッシャーかけないでよ。そんなに言うなら、助手にしちゃうんだから」
「無理無理。私、目次見ただけで卒倒しちゃう」
ハーディが手をひらひら振って断ると、どちらからともなく笑い出す。それからふたりは他愛のない話をしながら、貴重な親友の時間を満喫した。食べきれないと思っていたお菓子も、夕方になる頃には消えていた。
「もうこんな時間、そろそろ行かないと。時間になったら、夕飯持ってくるから」
ハーディはケーキスタンドやカップをワゴンに置く。カミリアは頬杖をつきながら、その様子を眺めていた。お腹も心も満たされて、少し眠い。
「こんな時間、なんて言う割には結構ゆっくりしてたけど、大丈夫なの?」
「今日は休みなさいって言われてたから、大丈夫」
「じゃあ、なんでそんなに急いでるの?」
「夕飯の時間が近いから、それまでに洗い物済ませておきたいの。はやく行かないと、大食いの男達に全部食べられちゃう」
あれだけお菓子を食べたのに、まだ食べる気なのかと呆れ返る。
「あんなに食べたのに?」
「それはそれ、これはこれ。じゃあね、先生」
ハーディはワゴンを押して部屋から出ていった。カミリアの部屋に、再び静寂が訪れる。それでもカミリアの心は晴れ晴れとしていた。ハーディのおかげで苛立ちが消え、やる気が満ちている。
「授業の内容決めないと」
カミリアは本棚の前に立つと、基礎について書かれた軍学書をひっぱり出した。何度も読んでいた本だが、1度開くと読み進めるのが楽しくて、授業のことを忘れてしまった。半分近く読み終えたところで思い出し、目次を開き直す。
「授業内容決めるために読んでるのに」
夢中になってしまったことに苦笑し、目次を指でなぞり、良さそうなページを開いては書き溜めていった。
「もう、プレッシャーかけないでよ。そんなに言うなら、助手にしちゃうんだから」
「無理無理。私、目次見ただけで卒倒しちゃう」
ハーディが手をひらひら振って断ると、どちらからともなく笑い出す。それからふたりは他愛のない話をしながら、貴重な親友の時間を満喫した。食べきれないと思っていたお菓子も、夕方になる頃には消えていた。
「もうこんな時間、そろそろ行かないと。時間になったら、夕飯持ってくるから」
ハーディはケーキスタンドやカップをワゴンに置く。カミリアは頬杖をつきながら、その様子を眺めていた。お腹も心も満たされて、少し眠い。
「こんな時間、なんて言う割には結構ゆっくりしてたけど、大丈夫なの?」
「今日は休みなさいって言われてたから、大丈夫」
「じゃあ、なんでそんなに急いでるの?」
「夕飯の時間が近いから、それまでに洗い物済ませておきたいの。はやく行かないと、大食いの男達に全部食べられちゃう」
あれだけお菓子を食べたのに、まだ食べる気なのかと呆れ返る。
「あんなに食べたのに?」
「それはそれ、これはこれ。じゃあね、先生」
ハーディはワゴンを押して部屋から出ていった。カミリアの部屋に、再び静寂が訪れる。それでもカミリアの心は晴れ晴れとしていた。ハーディのおかげで苛立ちが消え、やる気が満ちている。
「授業の内容決めないと」
カミリアは本棚の前に立つと、基礎について書かれた軍学書をひっぱり出した。何度も読んでいた本だが、1度開くと読み進めるのが楽しくて、授業のことを忘れてしまった。半分近く読み終えたところで思い出し、目次を開き直す。
「授業内容決めるために読んでるのに」
夢中になってしまったことに苦笑し、目次を指でなぞり、良さそうなページを開いては書き溜めていった。