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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第2章 騎士団長命令
「ラウル団長、聞きたいことがあります」
「何かな?」
まだ眠いのか、ラウルはあくびを噛み殺している。
「1日目、「君のような戦い方はできない」と言ったのを覚えていますか? その意味を教えてください」
ラウルは小さく肩を揺らし、紅茶を飲んでいつもの微笑を浮かべた。
「あぁ、そんな話もしたっけね。君は刺突メインで戦うだろう? 僕にはそんな戦い方はできないっていうのは、そういうことだよ」
そう言って笑うも、カミリアはすぐに嘘だと見抜く。ラウルほどの実力があれば、刺突だけで相手を仕留めることができるだろう。それを指摘しようとするも、ラウルが先に口を開く。まるで、指摘されるのを恐れるように。
「そんなことより、カミリア。サーベルを扱ってみる気はないかい?」
「サーベル、ですか?」
思ってもいない提案に、カミリアはキョトンとする。ラウルの提案はいつも突拍子もない。困惑するカミリアを他所に、ラウルは楽しそうだ。
「そう、サーベル。あれなら刺突もできるし、君に向いてると思うんだ」
顎に手を添え、思考を回す。カミリアは刺突に特化したレイピアを使っているのは、鎧を着込んだ敵兵といつ対峙してもいいようにというのと、敵でもできるだけ苦しませたくないという思いからだ。
自警団時代から使い続けているが、それでも不便に思う時がある。
「そうですね。せっかくですし、習得してみようと思います」
「それじゃあ、明日からサーベルの練習をしよう」
「ひとりでできます」
カミリアがきっぱりと断ると、ラウルは苦笑する。
「まだそんなこと言うの? 使い手に教わる方が効率いいと思うんだけどな」
ラウルの正論にどう反論するか考えたが、思いつかずにうなだれる。それを肯定とみなしたのか、ラウルは嬉しそうな顔をする。
「それじゃあ、明日から教えるよ」
「今日からでもいいんですよ?」
「ダーメ。今日まで安静にしてて。って言っても、君が安静にしてないことは知ってるんだけどね」
ラウルはやれやれと方をすくめ、ため息をつく。
「何かな?」
まだ眠いのか、ラウルはあくびを噛み殺している。
「1日目、「君のような戦い方はできない」と言ったのを覚えていますか? その意味を教えてください」
ラウルは小さく肩を揺らし、紅茶を飲んでいつもの微笑を浮かべた。
「あぁ、そんな話もしたっけね。君は刺突メインで戦うだろう? 僕にはそんな戦い方はできないっていうのは、そういうことだよ」
そう言って笑うも、カミリアはすぐに嘘だと見抜く。ラウルほどの実力があれば、刺突だけで相手を仕留めることができるだろう。それを指摘しようとするも、ラウルが先に口を開く。まるで、指摘されるのを恐れるように。
「そんなことより、カミリア。サーベルを扱ってみる気はないかい?」
「サーベル、ですか?」
思ってもいない提案に、カミリアはキョトンとする。ラウルの提案はいつも突拍子もない。困惑するカミリアを他所に、ラウルは楽しそうだ。
「そう、サーベル。あれなら刺突もできるし、君に向いてると思うんだ」
顎に手を添え、思考を回す。カミリアは刺突に特化したレイピアを使っているのは、鎧を着込んだ敵兵といつ対峙してもいいようにというのと、敵でもできるだけ苦しませたくないという思いからだ。
自警団時代から使い続けているが、それでも不便に思う時がある。
「そうですね。せっかくですし、習得してみようと思います」
「それじゃあ、明日からサーベルの練習をしよう」
「ひとりでできます」
カミリアがきっぱりと断ると、ラウルは苦笑する。
「まだそんなこと言うの? 使い手に教わる方が効率いいと思うんだけどな」
ラウルの正論にどう反論するか考えたが、思いつかずにうなだれる。それを肯定とみなしたのか、ラウルは嬉しそうな顔をする。
「それじゃあ、明日から教えるよ」
「今日からでもいいんですよ?」
「ダーメ。今日まで安静にしてて。って言っても、君が安静にしてないことは知ってるんだけどね」
ラウルはやれやれと方をすくめ、ため息をつく。