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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第4章 フェガリ
あまりキツい言い方にならないように心がけながら伝えるが、サージュは聞く耳を持たない。それどころか他に何を教えるべきなのか考え始める。
(褒められて調子に乗りすぎるタイプね……)
昼食中、ラウルがサージュを褒めていたのを思い出す。
(ラウルに言ったら、少しは落ち着くかしら? けど、あれこれ言いつけるのもね……)
人に言いつけるのは卑怯者がすることのように思えて、躊躇われた。自分で何度か注意して、ダメだった時に考えることにした。
夕食になると、カミリアは安堵する。昼食の時はほとんど言われなかったから、食事中は大丈夫だろうと思った。だが、カミリアの見当は大きく外れてしまった。
昼食の時と同じように意識しながら食べていると、サージュに手を掴まれてしまった。
「ソニア様、今のも悪くはありませんが、角度をもう少しなおすと、よりエレガントに見えますよ」
そう言ってカミリアの肘を、少しだけ伸ばした。修正されたまま食べるが、食べづらくて仕方ない。
「サージュ、教育熱心なのはいいけど、もう少し力を抜いて。ソニア、さっきの食べ方で問題ないよ」
「はい」
ラウルが少し険しい顔で注意すると、サージュはうつむき、小声でボソボソと何か言っている。よく耳を澄ませてみるも、聞き取れない。
「テーブルマナーも大事だけど、食事は楽しまないとね」
ラウルはいつもの穏やかな笑みを浮かべると、食事を再開させた。カミリアも食べ始めたが、今度は何も言われずに終わった。
湯浴みが終わって自室に戻り、ようやくひとりの時間が訪れる。日中は自室にサージュやルナが入ってくる。カミリアがいる時にノックをして入ってくるのならまだいいが、鍛錬から戻った時に、当然のようにいられるのはあまりいい気がしない。
常に誰かといることに気疲れして、体力が有り余っているのにくたくただ。
少しでもストレス軽減できればと、汗をかかない程度に軽くストレッチをし、読書をしてから眠った。
(褒められて調子に乗りすぎるタイプね……)
昼食中、ラウルがサージュを褒めていたのを思い出す。
(ラウルに言ったら、少しは落ち着くかしら? けど、あれこれ言いつけるのもね……)
人に言いつけるのは卑怯者がすることのように思えて、躊躇われた。自分で何度か注意して、ダメだった時に考えることにした。
夕食になると、カミリアは安堵する。昼食の時はほとんど言われなかったから、食事中は大丈夫だろうと思った。だが、カミリアの見当は大きく外れてしまった。
昼食の時と同じように意識しながら食べていると、サージュに手を掴まれてしまった。
「ソニア様、今のも悪くはありませんが、角度をもう少しなおすと、よりエレガントに見えますよ」
そう言ってカミリアの肘を、少しだけ伸ばした。修正されたまま食べるが、食べづらくて仕方ない。
「サージュ、教育熱心なのはいいけど、もう少し力を抜いて。ソニア、さっきの食べ方で問題ないよ」
「はい」
ラウルが少し険しい顔で注意すると、サージュはうつむき、小声でボソボソと何か言っている。よく耳を澄ませてみるも、聞き取れない。
「テーブルマナーも大事だけど、食事は楽しまないとね」
ラウルはいつもの穏やかな笑みを浮かべると、食事を再開させた。カミリアも食べ始めたが、今度は何も言われずに終わった。
湯浴みが終わって自室に戻り、ようやくひとりの時間が訪れる。日中は自室にサージュやルナが入ってくる。カミリアがいる時にノックをして入ってくるのならまだいいが、鍛錬から戻った時に、当然のようにいられるのはあまりいい気がしない。
常に誰かといることに気疲れして、体力が有り余っているのにくたくただ。
少しでもストレス軽減できればと、汗をかかない程度に軽くストレッチをし、読書をしてから眠った。