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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第4章 フェガリ
(ナプキンを2つ折りにして、膝に敷いてから食事をいただく。背筋を伸ばして、料理は文字通り口に運び、首を前に出さないように)
 先程学んだことをひとつひとつ意識しながら、少量ずつ食べていく。動きもまだぎこちない上にこうして意識をしないといけないが、料理を味わう余裕ができたことに喜びを感じる。

「驚いた。今朝とは大違いだね」
 ラウルは目を見開き、カミリアを見ていた。ラウルにも褒められたことが嬉しくて、頬が緩む。
「さっき、テーブルマナーを学んだの」
「ソニア様は物覚えがとてもいいんです」
 サージュにまで褒められ、くすぐったい気持ちになるが、悪い気はしない。

「そんな、サージュさんの教え方が分かりやすかったからですよ」
 ふたりのやり取りを、ラウルは温かい目で見ていた。ラウルの目線に気づき、少し照れくさくなる。
「ふたりが仲良くしてくれて、本当によかった。サージュ、これからもソニアをよろしくね」
「もちろんですとも。私がソニア様を立派な淑女にしてみせます」
 サージュは誇らしげに胸を張った。カミリアも、ラウルやサージュの期待に応えられるように努力しようと思った。

 どうやらラウルの褒め言葉はサージュに効きすぎたらしく、午後から急に目まぐるしくなった。3時まではダンスの練習、3時になればお茶会のマナー。
 実際にお茶を飲んでお菓子を食べながらするので少しは楽しめるかと思ったが、些細なことさえ注意され、気疲れする。せっかくのお菓子や紅茶も台無しだ。
 お茶会が終わるとまたダンス。ダンスが終われば化粧の練習と、休む暇がない。
 それに加え、言葉遣いもいちいち注意されるため、凄まじいスピードでストレスが溜まっていく。

「あの、サージュさん。そんなに一気に教えられても、覚えきれません。今朝、テーブルマナーを教えてくれた時のように、ゆっくり教えてくれませんか? いくら知識を詰め込んでも、覚えられなきゃ意味がないと思うんです」
「何をおっしゃいますか。交友パーティまであと1ヶ月しかないんですよ? 覚えてもらえないと困ります」
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