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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第5章 ♠RoundⅢ(淫夢)♠
直輝の息づかいがふいに荒くなり、次の瞬間、紗英子は背後から強く抱きしめられた。
「お前のうなじが色っぽいのに気づいたのが付き合い始めた夏だって告白したら、どうする?」
「中学二年の夏って、じゃあ、初めて二人だけでデートした、あの夏祭りのこと?」
「うん。紗英子が浴衣を着て、髪をアップにしてただろ。あの時、うなじが丸見えで、それが俺の眼に妙に色っぽく見えてさ。別に全体を見ても色っぽいなんて思わないのに、何でだか首筋を見ると、妙な気分になるんだ。この子はうなじでそそられるんだなって、思ったんだ」
「やあね。爽やかな笑顔を振りまいてたくせに、内心はそんなことを考えてたの。直輝さんって、その頃から、むっつり助平だったのね」
「むっつり助平、そりゃ、ないだろう」
直輝の声が笑いを含んでいる。
「お前のうなじが色っぽいのに気づいたのが付き合い始めた夏だって告白したら、どうする?」
「中学二年の夏って、じゃあ、初めて二人だけでデートした、あの夏祭りのこと?」
「うん。紗英子が浴衣を着て、髪をアップにしてただろ。あの時、うなじが丸見えで、それが俺の眼に妙に色っぽく見えてさ。別に全体を見ても色っぽいなんて思わないのに、何でだか首筋を見ると、妙な気分になるんだ。この子はうなじでそそられるんだなって、思ったんだ」
「やあね。爽やかな笑顔を振りまいてたくせに、内心はそんなことを考えてたの。直輝さんって、その頃から、むっつり助平だったのね」
「むっつり助平、そりゃ、ないだろう」
直輝の声が笑いを含んでいる。