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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第5章 ♠RoundⅢ(淫夢)♠
二日前に見た淫らな夢の主人公たちは直輝と自分だったのだ。紗英子は確信を深めた。
だが、目覚める間際、夫にあられもなく脚をひらいて跨っていた女がちらりと顔を見せたような気がする。そのときに見た女の顔は自分ではなかったような―。
あれは、一体、誰だったのだろう。自分でないとすれば、誰? 何かとても懐かしい、見憶えある顔だったような気もするのだけれど。いや、あれはやはり自分だったに違いない。他ならぬ自分自身の顔を見たからこそ、どこかで見た女の顔、誰かに似ているような胸騒ぎがしてならないのだ。
紗英子は無理に自分に言い聞かせる。
その間にも、直輝の責め立ては容赦がなくなり、紗英子は更に追いつめられて、極限目指して上りつめてゆこうとしていた。
「何て綺麗なんだ、素敵だよ、紗英子」
直輝が感に堪えたように呟く。
だが、目覚める間際、夫にあられもなく脚をひらいて跨っていた女がちらりと顔を見せたような気がする。そのときに見た女の顔は自分ではなかったような―。
あれは、一体、誰だったのだろう。自分でないとすれば、誰? 何かとても懐かしい、見憶えある顔だったような気もするのだけれど。いや、あれはやはり自分だったに違いない。他ならぬ自分自身の顔を見たからこそ、どこかで見た女の顔、誰かに似ているような胸騒ぎがしてならないのだ。
紗英子は無理に自分に言い聞かせる。
その間にも、直輝の責め立ては容赦がなくなり、紗英子は更に追いつめられて、極限目指して上りつめてゆこうとしていた。
「何て綺麗なんだ、素敵だよ、紗英子」
直輝が感に堪えたように呟く。