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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第6章 ♠RoundⅣ(踏み出した瞬間)♠
 既によくよく考えた上での固い決意だったので、ひとたび話し出せば、言葉は自分でも意外なほどにすらすらと出てくる。
 対する有喜菜の方は予期せぬ展開に、衝撃も大きいようである。
「こんなことをお願いできるのは、あなたしかいない。もちろん、本当に身勝手な頼みだとは承知してる。でも、あなたは私たちの共通の友人でもある。あなたにしかこんなことは頼めないの。お願いよ、直輝さんと私の子どもを生んでちょうだい」
「直輝の、子ども」
 有喜菜のきれいにルージュを塗った唇が震えた。
「私が、直輝の子どもを産む?」
 紗英子は動揺する有喜菜とは裏腹にしっかりとした口調で言った。
「そうよ、あなたに私と直輝さんの子どもを生んで欲しいのよ」
 この時、迂闊にも紗英子は気づかなかった。有喜菜の口から出たのは〝紗英子と直輝の子〟ではなく〝直輝の子〟であったことに。
 長い静寂があった。それでも、紗英子は返事を急かそうとは思わなかった。
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