この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第10章 ♦RoundⅦ(再会)♦
 たまには日曜朝に教会の礼拝に参加することもあった。煩雑な日常の中で、町外れの小さな教会に身を置くと、どこかホッとした気持ちになれるのは確かだ。礼拝に顔を出す中には、名前は知らずとも顔見知りになった人もいて、そんな人たちがいつものように礼拝に参加しているのを見ると嬉しくなった。
 時計のコレクション同様、彼がひそかなクリスチャンであることを妻は知らない。たまに日曜の朝、ふらりと出かけるのも散歩くらいにしか思っていないだろう。別に秘密にしておこうと思ったわけではないけれど、妻に知らせないひそやかな愉しみがあっても良いだろうと思って口にしなかっただけだ。
 それに心配性の紗英子に迂闊に話せば、
―信仰宗教に入れ込んでいるんじゃないんでしょうね。
 などと、騒ぎ立てるのは眼に見えている。
 紗英子という女は、実家や婚家が仏教を信奉しているのに、キリスト教に惹かれている―そういうことを理解できない、許せないのだ。常識的といえば聞こえは良いが、要するに許容力が狭いのである。
/435ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ