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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第10章 ♦RoundⅦ(再会)♦
紗英子と結婚するまでは、他の女との拘わりが一切ないとは言えないが、結婚後は浮気は一度もしていない。ゆえに、直輝は自分がそれほど堪え性のない色情狂ではないと思っていたが、今夜、これほどまでに有喜菜に欲情してしまうのは、どうしたことなのだろう。
「おい、そんなに一気のみして大丈夫なのか?」
ふふっと、有喜菜はまた無邪気にも見える笑みを浮かべた。
「直輝、私、今、妊娠しているの。だから、あなたの言うとおり、こんなにお酒を飲んじゃ駄目なのよ」
刹那、直輝は息が止まるかと思った。
「妊娠? 君、再婚―」
「するはずがないでしょ。男も結婚ももう懲り懲り。最初の男は最低だったわ。二度とあんな想いはしたくない」
「じゃあ、何で」
言いかけ、自分でも良い歳をした男が口にする質問ではないと思った。
「おい、そんなに一気のみして大丈夫なのか?」
ふふっと、有喜菜はまた無邪気にも見える笑みを浮かべた。
「直輝、私、今、妊娠しているの。だから、あなたの言うとおり、こんなにお酒を飲んじゃ駄目なのよ」
刹那、直輝は息が止まるかと思った。
「妊娠? 君、再婚―」
「するはずがないでしょ。男も結婚ももう懲り懲り。最初の男は最低だったわ。二度とあんな想いはしたくない」
「じゃあ、何で」
言いかけ、自分でも良い歳をした男が口にする質問ではないと思った。