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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第11章 ♦RoundⅧ(溺れる身体、心~罠~)♦
 暑かった長い夏も終わり、秋がめぐってきた。澄んだ大気に色づいた山々がくっきりと立ち上がって見える季節になったのだ。
 暦は十月に入り、有喜菜の子宮で育つ胎児は九ヶ月を迎えた。もうクリニックの担当医もここまで成長すれば、万が一に早産になっても十分に生育するだろうと太鼓判を押している。二週間に一度の妊婦検診でも、胎児には全く異常は見られなかった。
 皮肉なものだと思う。かつて自分は三度も妊娠したけれども、三人の子どもは一人として育たなかった。なのに、四度目の今回の妊娠では何のトラブルもなく、赤ん坊は医師も愕くほど順調に発育し、有喜菜自身も至って模範的な妊娠経過を辿っている。
 やはり、自分の遺伝子を持った子どもだから、いけなかったのだろうか。今、有喜菜の胎内で育っている子どもは、有喜菜の血を一滴たりとも引いてはいない。だからこそ、今回の妊娠は順調に継続しているのだろうか。
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