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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第4章 ♠RoundⅡ(哀しみという名の現実)♠
念のためにもう一度、鏡に映った自分をチェックし、慌ててマンションを飛び出た。
待ち合わせ場所は、有喜菜が紗英子の体調を配慮して、近くにしてくれた。マンションの前に大通りを挟んでカフェーがある。パリのオープンカフェを彷彿とさせる、なかなかオシャレな店である。現に、何度か女性誌の記者が取材に来て紹介されたことがあるという人気の店だ。
そのため、いつ行っても、外のテラス席には人が満員で、店内も溢れんばかりの客が入っている。
今は12月、いうなれば真冬だが、昼過ぎのこの時間は小春日和で、陽射しも温かだ。そのせいか、外のテラス席もほぼ満員である。紗英子は視線をさ迷わせ、友の姿を探した。
と、テラス席のいちばん奥から賑やかな声が聞こえた。
「ここよ、ここ」
見ると、二人がけのテーブル席から有喜菜が手を振っている。
待ち合わせ場所は、有喜菜が紗英子の体調を配慮して、近くにしてくれた。マンションの前に大通りを挟んでカフェーがある。パリのオープンカフェを彷彿とさせる、なかなかオシャレな店である。現に、何度か女性誌の記者が取材に来て紹介されたことがあるという人気の店だ。
そのため、いつ行っても、外のテラス席には人が満員で、店内も溢れんばかりの客が入っている。
今は12月、いうなれば真冬だが、昼過ぎのこの時間は小春日和で、陽射しも温かだ。そのせいか、外のテラス席もほぼ満員である。紗英子は視線をさ迷わせ、友の姿を探した。
と、テラス席のいちばん奥から賑やかな声が聞こえた。
「ここよ、ここ」
見ると、二人がけのテーブル席から有喜菜が手を振っている。