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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第3章 ♠Round.Ⅰ(喪失)♠
 何故だか、直輝と話していると、余計に苛々として気分がささくれ立っていく。
「看護士さんを呼んでこようか?」
 顔を背けた紗英子になおも直輝は優しい声で問うてくる。
 ああ、何て苛々する男。こんなときにかける適当な言葉すら思いつかないなんて。
 紗英子は内心、うんざりとしながら呟く。
「一人にしておいてくれない?」
「え、何だって? 声が聞き取れないんだ」
 もう、良い加減にして。こんなときに大声が出せるはずがないでしょう。
 傷が痛まないわけではない。気分が良いはずがない。何しろ子宮一つをすべて摘出するという大手術を経験した後なのだ。
 だが、そんな身体的な不調など、心の痛みに比べれば何でもなかった。傷の痛みより、今は心の痛みの方がよほどこたえている。そんなことに、何故、夫でありながら気づいてくれないのか?
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