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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第5章 ♠RoundⅢ(淫夢)♠
だとすれば、淫らな夢を見たせいで、自分でも知らない間に膣内に溢れた蜜液でしとどに濡らしてしまったのか。
これほどの恥ずかしい想いはしたことがない。たとえ誰が見ていなくても、自分が知っている。
男性であれば、夢精とでも呼ぶのだろうが、こういう場合、女は何というのか。いや、呼び方なんて、どうでも良い。自分では全然、興味も執着もないと思っているのに、実は無意識の中に性に対して強い関心を抱いていた。―そう自覚するのはなかなかに勇気の必要なことだった。
特に、どちらかといえば潔癖ともいえる紗英子は、余計に認めるには抵抗のある事実だ。
夫の求めを拒み通した挙げ句、淫らな夢を見て一人で下着を濡らしてしまった。到底、他人に話せるような内容ではない。
それとも、夫があんな誘いを仕掛けてきたから、つい身体だけが反応してしまったにすぎないのだろうか。紗英子本人の意思とは全く無関係のところで、起きた生理的な反応かもしれない。
結局、紗英子はそう結論づけた。そうでもしなければ、あまりに恥ずべき事実に、余計に気が滅入りそうだったからだ。
これほどの恥ずかしい想いはしたことがない。たとえ誰が見ていなくても、自分が知っている。
男性であれば、夢精とでも呼ぶのだろうが、こういう場合、女は何というのか。いや、呼び方なんて、どうでも良い。自分では全然、興味も執着もないと思っているのに、実は無意識の中に性に対して強い関心を抱いていた。―そう自覚するのはなかなかに勇気の必要なことだった。
特に、どちらかといえば潔癖ともいえる紗英子は、余計に認めるには抵抗のある事実だ。
夫の求めを拒み通した挙げ句、淫らな夢を見て一人で下着を濡らしてしまった。到底、他人に話せるような内容ではない。
それとも、夫があんな誘いを仕掛けてきたから、つい身体だけが反応してしまったにすぎないのだろうか。紗英子本人の意思とは全く無関係のところで、起きた生理的な反応かもしれない。
結局、紗英子はそう結論づけた。そうでもしなければ、あまりに恥ずべき事実に、余計に気が滅入りそうだったからだ。