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100万本の赤い薔薇
第5章 再会
かなり遠くまでモカと散歩した結依は、
途中オープンカフェを見つけて、オレンジジュースを飲んだ。


なんかセレブっぽいかな。
トイプードル連れて、銀座でお茶してるなんて。

とクスリと笑った。
女子校育ちとはいえ、
いや、女子校育ちだからこそ、
男女間のことについて、知識だけはあった。
でも、父親と茉莉子のことを思い浮かべると、
嫌悪感は全くと言っていいほどなかった。

何より、父親が無条件で血の繋がりのない自分を娘として愛してくれてる実感もあったし、
茉莉子の細やかな心遣い、自分を可愛がってくれていることも嬉しかった。
それに、父親と茉莉子がお互いに大切に想いあっていることも伝わっていた。
10数年結婚していたのに、本当に距離があって、
娘の目の前で喧嘩や罵り合うこともなかったが、
お互いに無視し続けていたような両親に比べたら、
まるで初心なカップルのように距離を保とうとしながら気遣い合っている2人が愛おしくすら感じた。
何より、父親の茉莉子への愛情は、
自分に対するものに近いようにも感じて、
好感を持てたということもあった。

2人とも、チューくらいしてるかな?
いや、もっとかな?

そう思ったら赤面してしまって、
思わずジュースを一気に飲んだら咳き込んでしまって、
モカがびっくりして見上げていた。

うーん。
そろそろ帰っても大丈夫かな?

そう思って、のんびりマンションに向かった。


エントランスを通り、
エレベーターに乗ると、3階から父親が乗ってきた。

「あれ?どしたの?」と訊くと、

「いや、スーツだったから着替えてきた」と言う。

「えー!茉莉子さん、1人にしちゃダメじゃん。
倒れてたりしたら大変だよ?」

「ついさっきまで一緒だったから」と、
長谷川が少し顔を赤らめていうので、
結依は思わずモカを抱き締めて笑ってしまった。

「ラブラブなのかな?」

「こら!
お父さんを揶揄うんじゃない」

「はいはい」と言って、
先にドアチャイムを鳴らしてから、

「ただいまー」と言って結依がさっさと室内に入った。
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