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100万本の赤い薔薇
第1章 いつも見てた
翌朝もいつもの時間に目が覚めた茉莉子は、
キッチンに入り、冷蔵庫の中をチェックした。

昨日の昼に食材のまとめ買いはしてあるから、
朝食、もしくはブランチくらいは難なく作れるのを確認して、
何にしようか、少し考える。

出張はニューヨークだと言ってたから、
和食にしようかなと、下準備に取り掛かる。

炊き込みご飯
お味噌汁
浅漬け
だし巻き卵
魚は起きたのを確認してから焼くことにする。

平日のお弁当用に、常備菜もいくつか仕込みながら、
取り敢えず、真人に声を掛けてみた。


「おはよう。もうすぐ昼だよ。まだ寝てる?」


「んあ?」

寝ぼけているのか、
真人はもそもそと動いて何か寝言を口にした後、
いきなり、ガバっと起きた。


「あー。そうか。泊まっちゃったんだった。
しまった。
襲いに行こうと思ってたのに、
すっかり寝入ってたのか」

と、髪を掻きむしりながら、
冗談っぽく呟く。


「シャワー浴びる?
でも、着替えがないのよね。
あ!コンビニで買ってこようか?
んー。でも、そんな大きいサイズなんて売ってないかな?」


「着替え、持ってるよ」
と、思わぬことを真人が口にする。


バッグに着替え一式、
常に持ち歩いていると聞いて、


「ふーん。いつでもお泊まり出来るようにしてるの?」
と言われて、


「忙しくて泊まり込みになることもあるし、
俺、汗っかきだから、臭いとか気になるしさ。
加齢臭ってやつ?」

と真人が真面目に説明するので、
茉莉子は笑い出してしまった。


「はいはい。
3人目の妻候補のトコにいつでも泊まれるようにしてるのね。
だったら、シャワーしてきて。
その間にお魚焼いとくから」

と、真人の背中を押しながら、
バスルームに案内をする。


「タオルはここね。
脱いだものは、洗濯機に放り込んでくれたら、
洗濯して乾かせるから」

と言って、
離れようとする茉莉子を、
真人は引き留めるように手首を掴んで引き寄せる。


「昨日はごめん。
ちゃんと眠れたか?」

と言いながら、そっと茉莉子を抱きしめると、
茉莉子は静かに真人を押し返して、


「待ってたのに、グーグー寝ちゃうんだから!」

と、悪戯っぽく笑う。



「シャワー浴びたらご飯食べて、
モカちゃんのお散歩に行きがてら、駅まで送るね」

そう言って茉莉子はバスルームを出た。
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