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100万本の赤い薔薇
第5章 再会
茉莉子は微笑みながら長谷川に日本酒を勧める。
茉莉子はもっぱら、お水を飲みながら、時々盃を傾ける。
のんびりとした3人での夕食の時間は初めてだった。

食事が終わると、長谷川がてきぱきと食器を下げる。
茉莉子はそれを受け取っては、軽くお湯で汚れを流して食洗機に入れる。
漆器やクリスタルなどは、手洗いして柔らかい布巾で拭き上げていく。

結依はニコニコしながらそんな様子を、
モカを膝の上にのせながら見ていた。


ふと、長谷川がカウンターを見ると、
赤い薔薇のコースターが2枚に増えていた。

手に取りひっくり返すと、
茉莉子亭とあり、水曜あたりの日付があった。


「まだ、坊やと会ってるのか」
と思わず声に出してしまった。

「えっ?
ああ、水曜日にランチをご一緒したの。
ちょうど私が会食でお弁当食べれない日だったから、
どうぞってお弁当を召し上がって貰ったわ」

「お父さん、茉莉子さんには茉莉子さんの付き合いがあるんだから、
いちいち言わないの!」

「長谷川さんが気になるならやめるわ。
ごめんなさい」と茉莉子が言うので、

「ああ〜、単なるオトコのヤキモチだよ。
ごめん」と頭を下げた。

「長谷川さんが、ヤキモチだなんて。
それじゃあ私の方もたくさんヤキモチ焼こうかしら?」と茉莉子がクスクス笑った。

「お仕事でちっとも帰ってこないし、
カッコよくていかにもモテそうですものね」

「俺なんか、オッサンだから全然モテないよ」

「そうだ!インテリアショップの検索しておきたいの。
私、部屋にパソコンないので、
長谷川さんのお部屋にお邪魔しても良いかしら?」
と茉莉子は話題を変えた。

「えっ?ここよりうんと狭いし、散らかってるよ」

「ご迷惑だったら遠慮しておきます」

「もぉ、お父さん、めんどくさいなー。
良いじゃん。狭くても散らかってても。
茉莉子さん、来て来て!」
と、結依が痺れを切らしたように言った。


茉莉子は普段使っていないような部屋に入ると何かをピックアップしてトートバッグに詰め込むと、
ついでにコーヒーをポットに詰めると、
更に念の為、アウトドア用のステンレスカップも一緒にバッグに入れた。
カップは自分用以外の物は使っていなかったので洗ってからバッグに入れた。


「じゃあ、連れて行ってくださいな」とニッコリ笑った。



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