この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
100万本の赤い薔薇
第6章 嵐の夜
結依が帰宅してきた。
拓人がピアノを弾いているのを見ると、
ノートと教科書を出して、ダイニングテーブルで宿題を始めた。
茉莉子が、
「防音ルームのピアノを弾いてても良いわよ」と言ったが、
「平気平気。
拓人くんのピアノ聴きながら、先に宿題片付けちゃうから」と言う。
夕食の支度が終わっても、長谷川からの連絡はなかった。
平日は仕事漬けなので、電話自体もないのが普通だったが、
昨日から帰宅もしてなくて、電話も繋がらないのが気になってはいた。
「さ、ご飯にしましょうか?
手を洗ってきてね」と言われて、
今日は2人ともゆっくり洗面所に向かった。
そして、2人でお皿を運ぶのを手伝った。
「わっ!ハンバーグ、大好き!!」と結依が言うと、
「お子ちゃまだな」と、昨日の仕返しとばかりに拓人が言った。
今日もご飯が凄い勢いでなくなるのを見ながら、
これは、炊飯器を買った方が良いのかしら?と茉莉子は考えていた。
食後のコーヒーを飲んでいると、
ようやく長谷川から電話が入った。
「亮太さん?
昨夜もお電話したけど繋がらなかったの。
1人じゃ心配だから、結依ちゃんは私の処に泊まって貰ったの。
えっ?
声が聞こえにくいわ。
電波のせいかしら?
今日も帰れないの?
まあ、お仕事、大変ですね。
でしたら、結依ちゃん、
今夜もこちらでお預かりしても良いかしら?
それとね、息子が…拓人さんが、昨日からこちらに来てくれたの…」
電波が悪いようで、電話が途中で切れてしまった。
すぐに掛け直してみるが、繋がらなかった。
結依にもそのことを伝えた。
「お父さん、仕事になるとこんなだからな。
茉莉子さん、愛想をつかさないでね!」と言って笑った。
そして、着替えなどを持ってきますと言うので、
「お洗濯もこちらでするから、持ってきてね!」と言うと、
「はーい」と答えながら下の部屋に降りて行った。
「でも…本当にどうしたのかしら?
大丈夫かしら?」と、茉莉子は呟いた。
少しだけ、胸騒ぎがした。
拓人がピアノを弾いているのを見ると、
ノートと教科書を出して、ダイニングテーブルで宿題を始めた。
茉莉子が、
「防音ルームのピアノを弾いてても良いわよ」と言ったが、
「平気平気。
拓人くんのピアノ聴きながら、先に宿題片付けちゃうから」と言う。
夕食の支度が終わっても、長谷川からの連絡はなかった。
平日は仕事漬けなので、電話自体もないのが普通だったが、
昨日から帰宅もしてなくて、電話も繋がらないのが気になってはいた。
「さ、ご飯にしましょうか?
手を洗ってきてね」と言われて、
今日は2人ともゆっくり洗面所に向かった。
そして、2人でお皿を運ぶのを手伝った。
「わっ!ハンバーグ、大好き!!」と結依が言うと、
「お子ちゃまだな」と、昨日の仕返しとばかりに拓人が言った。
今日もご飯が凄い勢いでなくなるのを見ながら、
これは、炊飯器を買った方が良いのかしら?と茉莉子は考えていた。
食後のコーヒーを飲んでいると、
ようやく長谷川から電話が入った。
「亮太さん?
昨夜もお電話したけど繋がらなかったの。
1人じゃ心配だから、結依ちゃんは私の処に泊まって貰ったの。
えっ?
声が聞こえにくいわ。
電波のせいかしら?
今日も帰れないの?
まあ、お仕事、大変ですね。
でしたら、結依ちゃん、
今夜もこちらでお預かりしても良いかしら?
それとね、息子が…拓人さんが、昨日からこちらに来てくれたの…」
電波が悪いようで、電話が途中で切れてしまった。
すぐに掛け直してみるが、繋がらなかった。
結依にもそのことを伝えた。
「お父さん、仕事になるとこんなだからな。
茉莉子さん、愛想をつかさないでね!」と言って笑った。
そして、着替えなどを持ってきますと言うので、
「お洗濯もこちらでするから、持ってきてね!」と言うと、
「はーい」と答えながら下の部屋に降りて行った。
「でも…本当にどうしたのかしら?
大丈夫かしら?」と、茉莉子は呟いた。
少しだけ、胸騒ぎがした。