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100万本の赤い薔薇
第1章 いつも見てた
コーヒーをそっと社長のデスクに置き、
資料を手に戻ると、
いつものように本日のスケジュールから説明する。

午前中は、社内の幹部会。
その後、近くのレストラン個室で役員のみのランチミーティング。
午後は関係省庁に出向き打ち合わせ。
夜は会食が入っている。
ミーティングや会食で顔を合わせる人の情報も簡単に説明する。
詳細は林さんに伝えてありますので、と付け加えながら、
特に午後の打ち合わせと夜の会食で会う人物については、
少し丁寧に伝える。

明日以降の流れも付け加える。
明日明後日は大阪へ出張。
木曜金曜は、出社日になるが、
金曜は上海から来客があることも伝える。

メールの返信などについても確認していると、
入れ替わりに林が部屋に入り、
中国語の案件やメールの申し送りをする。



「会食とかは、茉莉子くんと行きたいものだな」
と、少し拗ねたような口調で社長がボヤくので、
思わず茉莉子と林は笑ってしまう。



茉莉子は受け流しながら、
「明日の大阪出張は、新幹線で宜しいですか?
チケットはご用意して、林さんに渡しておきますので」
と伝える。


「出張とかも、茉莉子くんと行きたいな。
男と行くなんて、色気がないよ」
と更に社長はボヤく。

育ちの良さと真っ直ぐな性格とハンサムな外見のせいで、
嫌らしさを感じさせないのが、社長の人徳とも言える。



「あらあら、普通の会社でしたら、
セクハラと言われてしまいますよ。
まあ、わたくしが相手では、
セクハラにもなりませんわね」
と笑って、

「林さん、わたくしはこれから、午後からの打ち合わせと夜の会食の為の手土産をセレクトしてきますね。
幹部会のご用意、お願いします。
飲み物はキッチンの冷蔵庫にペットボトルのミネラルウォーターを冷やしてありますから」
と言いながら、一礼して社長室を後にする。


「完璧な社長秘書って感じですね。
So beautiful!」
と言いながら、林は小さく口笛を吹いた。


「まったくだな」
と、社長も頷き、ドアの向こうで外出の準備をしているであろう茉莉子のことを思った。

まだまだ、心は快復出来てないようだな。

父親のような気持ちで、
見守るしかないと思う。
同時に、仕事については申し分なく、
他には代え難いほどのスキルの高さを日々見せられ、
正直なところ舌を巻いているほどだった。
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