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100万本の赤い薔薇
第8章 新しい息吹き
「もちろん、なんで最初からそいつと結婚しなかったんだと陽子には訊いたよ。
俺、かなりきっちり避妊はしていたから、
最初に陽子から妊娠を告げられた時、違和感があった。
でも、100%の避妊はないし、
授かったのなら、それは大切な縁で、運命だとも思った。
でも、陽子は違ってた。
相手が妻帯者で、離婚を待ってたけどその様子がないまま、
どんどんお腹が大きくなって、
ちょうど、平行で付き合ってた俺なら、
言い方は悪いけど、上手く父親役を押し付けられると思ったんだろう。
その後も、その男とは繋がっていて、相手が離婚すれば、再婚も出来るとでも思ったのかもしれない。
その後も妊娠して、でも俺とはヤッてないから妊娠してるとも言えず、男になんとかさせようとでも思ったんだろんな。
離婚の話をした時も陽子は何も言わなかった。
あの男とどうなってるのかも、結依のことすら。
だから、結依の親は、俺だけだと思ってるし、
これからは、俺と茉莉子が結依の両親だと思ってるよ。
それと…
本当に寂しい思いをさせてきて、済まなかった」
長谷川はそう言うと、頭を深々と下げた。
「あのさ…
パイプカットしたって言ってたけど、
それじゃあ、お母様の赤ちゃんは…?」と、
冷静な顔で拓人が訊いた。
「あっ!それな。
どうしても茉莉子に、最初からお母さんってやつを楽しんで貰いたくて、繋ぎ直す手術をしてきたんだよ。
ほら、俺が急に帰らなかった時」
「ああ、あの時か。具合悪そうだったよな」
「元に戻るかは半々の確率って言われてたから、
期待させてもいけないと思って、
言ってなかったんだ」
「肝心なことを言わないの、お父さんあるあるだよね?」
と笑った。
「拓人くん、そういうわけで、
お父さんと私は、遺伝的には親子じゃないの。
でもね、そんなことはどうでも良いって思ってるんだ。
だって、こんなに愛されてるんだもん。
血縁関係なんてなくても関係ないよ。
だからね、茉莉子さんと拓人くんも、
血縁関係なくても、家族になりたいって思ってるよ?」
拓人は結依と長谷川を見て頷いた。
「じゃあさ、こっちの話もしておくよ」と拓人は言った。
俺、かなりきっちり避妊はしていたから、
最初に陽子から妊娠を告げられた時、違和感があった。
でも、100%の避妊はないし、
授かったのなら、それは大切な縁で、運命だとも思った。
でも、陽子は違ってた。
相手が妻帯者で、離婚を待ってたけどその様子がないまま、
どんどんお腹が大きくなって、
ちょうど、平行で付き合ってた俺なら、
言い方は悪いけど、上手く父親役を押し付けられると思ったんだろう。
その後も、その男とは繋がっていて、相手が離婚すれば、再婚も出来るとでも思ったのかもしれない。
その後も妊娠して、でも俺とはヤッてないから妊娠してるとも言えず、男になんとかさせようとでも思ったんだろんな。
離婚の話をした時も陽子は何も言わなかった。
あの男とどうなってるのかも、結依のことすら。
だから、結依の親は、俺だけだと思ってるし、
これからは、俺と茉莉子が結依の両親だと思ってるよ。
それと…
本当に寂しい思いをさせてきて、済まなかった」
長谷川はそう言うと、頭を深々と下げた。
「あのさ…
パイプカットしたって言ってたけど、
それじゃあ、お母様の赤ちゃんは…?」と、
冷静な顔で拓人が訊いた。
「あっ!それな。
どうしても茉莉子に、最初からお母さんってやつを楽しんで貰いたくて、繋ぎ直す手術をしてきたんだよ。
ほら、俺が急に帰らなかった時」
「ああ、あの時か。具合悪そうだったよな」
「元に戻るかは半々の確率って言われてたから、
期待させてもいけないと思って、
言ってなかったんだ」
「肝心なことを言わないの、お父さんあるあるだよね?」
と笑った。
「拓人くん、そういうわけで、
お父さんと私は、遺伝的には親子じゃないの。
でもね、そんなことはどうでも良いって思ってるんだ。
だって、こんなに愛されてるんだもん。
血縁関係なんてなくても関係ないよ。
だからね、茉莉子さんと拓人くんも、
血縁関係なくても、家族になりたいって思ってるよ?」
拓人は結依と長谷川を見て頷いた。
「じゃあさ、こっちの話もしておくよ」と拓人は言った。