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100万本の赤い薔薇
第8章 新しい息吹き
「これは、僕が産まれる以前の話もあるから、
お母様から訊いた話になるんだけど。
お母様は、大学生の頃に、
翻訳のアルバイトで父のところに出入りしていた。
元々家族ぐるみの付き合いで、ホームドクターだったと訊いている。
4年生の夏に、父はとても酷いことをしたんだ。
お母様に薬を飲ませて、無理矢理…。
それで僕を孕った」
「ちょうどその頃だよ。
俺の披露宴の司会に来てくれたのは」と長谷川は言った。
「妊娠中に、婚姻届を出してからは、うちの別宅に監禁するようにお母様を閉じ込めて、大学も何とか卒業は出来たけど、
内定していた就職先も断されて、
実家にも行かせて貰えず、
友人知人とも連絡取らせて貰えてなかったそうだ。
出産してからもそんな生活で、
別宅とお手伝いのおばさんと3人暮らしだった。
父は時々、定期検診とか、予防接種をするくらいで、
別宅に来ていたから、
僕、父のことをずっと、注射を打ちにくる嫌なおじさんって思ってた。
でも、お母様はそんな生活なのに、
いつも楽しそうにニコニコしていて、
ピアノやヴァイオリン、ギターなんかを弾いたり、
歌を歌ってくれたりしたよ。
絵本読んでくれたり、絵も描いてくれたり…」
見ると拓人は涙ぐんでいた。
「少し大きくなったら、
本宅に時々呼ばれるようになった。
そっちに行くと、いつも最初は良子さん、
父の姉のオバさんね。
良子さんに違う部屋に連れて行かれて、
舐めるように撫でられたりした。
そして、ここで待ってなさいと言われて鍵を掛けられていた。
そういう時、お母様は…
やっぱり薬を飲まされて無理矢理…
多分2年くらいそんなことがあったのかな?
ある日、鍵を掛け忘れた日があって、家の中を歩き回ってた。
何か声がする方に向かってそっとドアを開けたら、
裸のオバさんがお母様を後ろから羽交い締めにして、
お父様がお母様に何かをしてるのを見た。
お母様は服は下着姿でぐったりとされてたから、
お母様が虐められていると思って、部屋に飛び込んだ。
お父様が立ち上がった時、股間を見て怖くなった。
見たことなかったしね。
オバさんが鬼のような形相で、僕の処に来ると、
『お行儀悪い子ね!』と言って、
部屋の片隅にあった乗馬用の鞭で、
いきなり僕のお尻を叩いたんだ。
物凄い音がしたけど、
お母様は目を醒さなかった。
お母様から訊いた話になるんだけど。
お母様は、大学生の頃に、
翻訳のアルバイトで父のところに出入りしていた。
元々家族ぐるみの付き合いで、ホームドクターだったと訊いている。
4年生の夏に、父はとても酷いことをしたんだ。
お母様に薬を飲ませて、無理矢理…。
それで僕を孕った」
「ちょうどその頃だよ。
俺の披露宴の司会に来てくれたのは」と長谷川は言った。
「妊娠中に、婚姻届を出してからは、うちの別宅に監禁するようにお母様を閉じ込めて、大学も何とか卒業は出来たけど、
内定していた就職先も断されて、
実家にも行かせて貰えず、
友人知人とも連絡取らせて貰えてなかったそうだ。
出産してからもそんな生活で、
別宅とお手伝いのおばさんと3人暮らしだった。
父は時々、定期検診とか、予防接種をするくらいで、
別宅に来ていたから、
僕、父のことをずっと、注射を打ちにくる嫌なおじさんって思ってた。
でも、お母様はそんな生活なのに、
いつも楽しそうにニコニコしていて、
ピアノやヴァイオリン、ギターなんかを弾いたり、
歌を歌ってくれたりしたよ。
絵本読んでくれたり、絵も描いてくれたり…」
見ると拓人は涙ぐんでいた。
「少し大きくなったら、
本宅に時々呼ばれるようになった。
そっちに行くと、いつも最初は良子さん、
父の姉のオバさんね。
良子さんに違う部屋に連れて行かれて、
舐めるように撫でられたりした。
そして、ここで待ってなさいと言われて鍵を掛けられていた。
そういう時、お母様は…
やっぱり薬を飲まされて無理矢理…
多分2年くらいそんなことがあったのかな?
ある日、鍵を掛け忘れた日があって、家の中を歩き回ってた。
何か声がする方に向かってそっとドアを開けたら、
裸のオバさんがお母様を後ろから羽交い締めにして、
お父様がお母様に何かをしてるのを見た。
お母様は服は下着姿でぐったりとされてたから、
お母様が虐められていると思って、部屋に飛び込んだ。
お父様が立ち上がった時、股間を見て怖くなった。
見たことなかったしね。
オバさんが鬼のような形相で、僕の処に来ると、
『お行儀悪い子ね!』と言って、
部屋の片隅にあった乗馬用の鞭で、
いきなり僕のお尻を叩いたんだ。
物凄い音がしたけど、
お母様は目を醒さなかった。