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100万本の赤い薔薇
第9章 旅立ちの準備
東京駅に戻るとタクシーで病院に直行した。
ナースステーションに立ち寄り、
出張で時間外になってしまったことを詫びて、
皆さんでとマドレーヌを渡した。

「あらあら。お気遣いなく!
明日退院なのに、ラブラブですね?」と、
顔見知りになったベテラン看護師に冷やかされながら、病室に入った。
個室のままにしたことで、融通が効くことも有り難かった。


部屋に入ると、茉莉子はヘッドホンで何かを聴いているようだった。
ドアの方を向いた茉莉子は、泣いていた。


「どうした?
痛いのか?
ナースコール押すか?」

と長谷川は慌てて駆け寄った。

茉莉子は首を振った。


「幸せな筈なのに…」と沈んだ顔をするので、
長谷川は椅子をベッドサイドに引き寄せて、
茉莉子の手を握ってゆっくり話始めた。


大阪に行って、健太に会ってきたこと。
きちんと、確認してきた。
健太は卑怯なことはしてない。
確かに茉莉子を自分のモノにしようと思ったけど、
茉莉子を見ていたらそんなことは出来なかったと言っていた。

念の為、血液型も聞いた。
健太くんのAB型だそうだ。
産まれてくる子供は絶対にO型で、
間違いなく俺たちの子供だから、安心して待ってような。


茉莉子は大粒の涙を流した。


それと…
と長谷川は続けた。


「結依と拓人の生い立ちを、2人に聞いて貰ったから。
一緒に暮らすのに、知ってた方がお互い思い遣れると思ったから」


「まあ、ありがとうございます。
それで、2人ともいつもより礼儀正しかったのね」
と茉莉子がクスクス笑った。


「やっと笑ったな。
俺は茉莉子がいつも笑って過ごせるようにするよ」
と言って、

「愛してる」と言ってキスをした。


「あんまり遅くまで居ると、怒られちゃうな。
泊まりたいけどな」と言うので、

「明日には戻れますよ」と茉莉子に言われて、
渋々立ち上がった。


そして、
「あっ!そうだ!」と、茉莉子の掛け布団を剥がすと、
お腹に耳を当てる。

「まだまだ、心音もしないし、動きませんよ」

構わず、寝巻きを捲って、
お腹にキスをすると、

「元気に育つんだぞ」と言った。

「んー。
おっぱいにもキスしたいけど」と言う長谷川を制止して、

「ダメです。
子宮とかが、ビクンと反応しちゃうと、赤ちゃんが心配なので、
そういうこと大丈夫かお医者様に伺わないと」
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