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100万本の赤い薔薇
第9章 旅立ちの準備
長谷川はしゅんとして、
明日、確認だなと言うと、
茉莉子の寝巻きと布団を直してから、
額にキスをした。
「また明日。
ちょっと部屋が散らかってるから、片付けないとな」と言いながら、
病院を後にした。
1人になった茉莉子は、
ひたすら神様に感謝していた。
そして、産まれてくる子供にも、心からの祝福の気持ちになれた喜びを噛み締めて、久し振りに熟睡することが出来た。
翌朝、551を温めての簡単な朝食を終えて、
3人は作戦を立てた。
お迎え班と片付け班をどちらがやるかで、
揉めに揉めていた。
「お父さんはお金払う係があるからお迎えでしょ?
その間に、茉莉子さん手伝ってお着替えとか、お荷物纏めるのは、
男子じゃダメだから、私!」
「ズルいよー。
じゃあ、3人で行こうよ」
「ダメだよ。タクシーって狭いじゃない?
それに帰って来た時、
お帰り〜って茉莉子さんを迎えてあげるようにしたいじゃん。
しかもさ、なんかお部屋の中、散らかってる」
結局、長谷川と結依が退院のお迎え班になり、
拓人は膨れながら、ルンバを動かして、
風呂掃除をしていた。
食洗機の中にある食器を棚に戻していると、
インターホンが鳴った。
茉莉子達にしては早いな?と思いながら出ると、
「ごめんください。佐々木です」と言った。
佐々木弁護士には似ているようだが、
画面越しに見ても若く見えた。
髪型も違う。
「あの…
どちらの佐々木様ですか?」と訊くと、
「拓人くん?
拓人くんだよね?」と嬉しそうに言うので、
茉莉子の知り合いなのかと思い、
取り敢えず入り口を解除した。
程なく、ドアのチャイムが鳴ったので開けると、
大柄でクマみたいな男性が大きなスーツケースを持って立っていた。
「本当に戻ってこれたんだね。
いやー、良かった」と嬉しそうに話す佐々木という男に、
「申し訳ありませんが、母は留守です。
どちら様ですか?」と淡々と尋ねた。
「ああ、失礼。
茉莉子さんとは幼馴染の同級生で、父は弁護士…」
「佐々木弁護士の?
それで、何か?」
明日、確認だなと言うと、
茉莉子の寝巻きと布団を直してから、
額にキスをした。
「また明日。
ちょっと部屋が散らかってるから、片付けないとな」と言いながら、
病院を後にした。
1人になった茉莉子は、
ひたすら神様に感謝していた。
そして、産まれてくる子供にも、心からの祝福の気持ちになれた喜びを噛み締めて、久し振りに熟睡することが出来た。
翌朝、551を温めての簡単な朝食を終えて、
3人は作戦を立てた。
お迎え班と片付け班をどちらがやるかで、
揉めに揉めていた。
「お父さんはお金払う係があるからお迎えでしょ?
その間に、茉莉子さん手伝ってお着替えとか、お荷物纏めるのは、
男子じゃダメだから、私!」
「ズルいよー。
じゃあ、3人で行こうよ」
「ダメだよ。タクシーって狭いじゃない?
それに帰って来た時、
お帰り〜って茉莉子さんを迎えてあげるようにしたいじゃん。
しかもさ、なんかお部屋の中、散らかってる」
結局、長谷川と結依が退院のお迎え班になり、
拓人は膨れながら、ルンバを動かして、
風呂掃除をしていた。
食洗機の中にある食器を棚に戻していると、
インターホンが鳴った。
茉莉子達にしては早いな?と思いながら出ると、
「ごめんください。佐々木です」と言った。
佐々木弁護士には似ているようだが、
画面越しに見ても若く見えた。
髪型も違う。
「あの…
どちらの佐々木様ですか?」と訊くと、
「拓人くん?
拓人くんだよね?」と嬉しそうに言うので、
茉莉子の知り合いなのかと思い、
取り敢えず入り口を解除した。
程なく、ドアのチャイムが鳴ったので開けると、
大柄でクマみたいな男性が大きなスーツケースを持って立っていた。
「本当に戻ってこれたんだね。
いやー、良かった」と嬉しそうに話す佐々木という男に、
「申し訳ありませんが、母は留守です。
どちら様ですか?」と淡々と尋ねた。
「ああ、失礼。
茉莉子さんとは幼馴染の同級生で、父は弁護士…」
「佐々木弁護士の?
それで、何か?」