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100万本の赤い薔薇
第9章 旅立ちの準備
「いや、あの。
海外出張中に、拓人くんが戻って来て、
親権取れたとこまで聞いてたから、気になって。
オヤジもあんまり話してくれなかったし。
そうだ!
茉莉子のママさんから、手土産も渡されてるから、
成田から直行してきたんだ」と言うので、
ひとまず、部屋に通した。


ダイニングテーブルに座らせて、取り敢えずコーヒーを出したが、
話は弾まない。
モカも佐々木には、グルル…というし、
なんなんだよ?この状況はと思っていたら、
茉莉子たちが戻ってきた。

先に、
「ただいま」と言って結依が入ってきて、
遅れて腕を組みながら長谷川と茉莉子が入ると、
佐々木は立ち上がって、

「あれ?長谷川先輩!?」と目を丸くする。


「あら、まこちゃん。
いつ帰国したの?お帰りなさい」と茉莉子が優しく笑った。


「えっ?えっ??
えーっ?なにこれ?」


「取り敢えず、座っても良いかしら?」と言うので、
長谷川がそっとエスコートするようにソファに座らせる。
結依がクッションとブランケットを部屋から持ってきて茉莉子に渡した。


「あの…まこちゃん、亮太さんとお知り合いなの?」と言われて、

佐々木は、
「亮太さんって…?
あー!!
ひょっとして、親父が『今回も残念だったな』って電話で言ってたことって?」と答えにならないことを言う。


「あの…紹介しますね。
こちらの佐々木さんは、私の幼馴染で、お世話になってる佐々木弁護士のご子息です。
まこちゃん。
こちらが息子の拓人です。
おじさまにご尽力いただいたのよ。
そして、こちらは長谷川亮太さんとそのお嬢様の結依さん。
私たち、結婚するの」と、幸せそうに言って、
隣に座った長谷川の手をそっと握った。


「あれ?まこちゃんて…
オトコだったのか?
ほら、前に電話してた時、拓人の話してただろ。
まこちゃんって聞こえたから女性の友達だと思ってた」


「長谷川先輩!!
OB会の司会がどうのって、茉莉子の連絡先訊いたのは…」


「えっ?
まこちゃんって、山岳部の佐々木真人か?
ああ、スマン。
あれは嘘だ」


佐々木はがっくりすると、
なんだよ、教えなきゃ良かったと呟いた。


「OB会って?」と茉莉子が訊くので、


「先輩の特権を使って、茉莉子の電話番号をゲットしたんだ」と頭を掻いた。
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