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100万本の赤い薔薇
第1章 いつも見てた
ギネスを飲みながら、
2人の演奏を聴いていたら、
えらく贅沢な気持ちになってきた。

ママは若い頃、シンガーを目指していたんだか、
何処かで歌っていたと言う話を、
誰かから聞いていたし、
カウンターの中でBGMに合わせながら口ずさんでいることも良くあった。

でも、憧れの茉莉子さんまで、
サラリとギター弾くとは!
しかも、コーラスしている声が、
めっさ可愛い!!

健太は、もう、
どうして良いか判らないほど、
気持ちが盛り上がっていたので、
その後、ついつい飲み過ぎて、
気づいたら泥酔していた。


今日は暇そうというママの予言は外れて、
しばらくすると常連さんが次々とやって来た。

茉莉子がギターを持っているのを見て、

「俺も弾きたい」
と、奪い合うように弾き始める。


若い頃にギターを齧ったのか、
それぞれ、得意なもの、好きだった曲を弾いては歌う。



「あらやだ。歌声喫茶みたいになっちゃったわね」

と、ママが苦笑しながらも、
お酒やツマミを作るのが忙しくなる。

今日もマスターは居なくて、
本当に忙しそうだが、
ここにマスターが居たら、
今度はマスターがギターを離さなくなり、
ブルースバーになっていただろう。


混み合ってきて席を一つ移動して隣り合って座っているので、
肩先が時々触れ合う。


「茉莉子さん、可愛いな」

酔ってそんなことを言う健太も、
近くで見ると、彫りが深く、髪が長いから、
イタリアやスペインのサッカー選手のようだ。
と言っても、サッカーには詳しくない茉莉子なので、
誰に似ているのかはよく判らなかった。


「健太くんはサッカー選手に似てるのかな?」

「高校までサッカーやってましたよ。
怪我して辞めたけど」

「なんかキリストみたいだよね?」

「キリストは会ったことないし。
そうだ!今度、ギター教えてください。
ブラックバード、弾きたい」

「随分古い曲、知ってるのね」

「あ、ギター持ってなかった」

「じゃあ、ここで練習しましょ」


練習日を決める為にと、
携帯電話を交換した。


「ごめんなさい。どうやって登録するのか判らなくて」
と茉莉子が言うので、
茉莉子の携帯番号を訊いて掛け、
茉莉子の携帯を借りてその着信を登録しながらアドレス帳を見ると、
5件しか番号登録がなかった。

社長、林、拓人、真人、そして健太。
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