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100万本の赤い薔薇
第10章 華燭の祭典
茉莉子は着替えると、長谷川たちに言った。


「本当に今日はありがとう。
でも、びっくりしたわ!
イニシャル入りのポーチのことも!
結依ちゃんたら、中等部卒業記念に学校のお友達にあげたいとか言うんですもの。
女の子っぽいデザインにしちゃったわ。
知ってたら皆様にそれぞれデザイン、凝りたかったのに」と笑った。


「まこちゃんもグルだったのね」と膨れたが、
当の佐々木は既に酔っ払っていて、寝落ちていた。


「身体は大丈夫か?」と長谷川が言うと、

「あっ!」と茉莉子が言った。

「今ね、お腹を蹴られたみたい?」

結依と拓人が、急いで茉莉子に近づいて、
お腹に触ろうとするが、

「ダメダメ。先に俺が触るの!」と長谷川が2人を止めた。


「もう!お父さん、子供みたいなんだから」と結依が呆れるが、

「じゃあさ、みんなで触ろうよ」と拓人が言った。


茉莉子の母親が部屋に入ってきた。

「茉莉子ちゃん、本当におめでとう」と抱き締めて両頬にキスをした。

長谷川にも、
「娘を宜しくね。
勿論、孫と孫娘もね」と言って、同じように両頬にキスをした。


「明日は渋谷のホールで彼が演奏会に出るの。
良かったら招待するわよ。
その後は、大阪の演奏会の前に京都でも行こうかしら」


「あら。
お宿は取ってある?
この時期はなかなか取れないのよ」と心配する。
何しろ昔から行動的だが計画性はない人だったからだ。


「エージェントは東京と大阪しか取ってくれてないから、大阪から行こうかしら?」


「方向音痴なのに、大丈夫かしら?」
といい、
茉莉子はタブレットを見ながら携帯で電話を始める。

母親に日にちを再度確認すると、
てきぱきと話をつけていくようだった。


「あのね、せっかくだから、
みんなで京都行って、美味しいもの食べてから大阪の演奏会も聴きたいわ。
亮太さん、良いでしょ?
あなたたちも、まだ春休みよね?」と言う。


「まるで、秘書みたいにしっかりしてるな」と長谷川が顎を掻きながら笑った。


「知ってたらリフォーム早めて、
ママたちが家に泊まれるようにしたかったわ。
次回はそうしてね!」
と言って、
翌日、ホールに伺うことを約束してした。

4人は、佐々木を起こしてタクシー2台で帰宅した。
茉莉子は手を繋ぎながら長谷川にもたれかかっていた。

「本当に幸せだわ」
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