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100万本の赤い薔薇
第10章 華燭の祭典
帰宅して部屋着に着替えて、
2人はのんびり焙じ茶を飲みながらソファに座って話をする。

結依と拓人は、部屋で勉強をしているようだった。
春休みにも宿題が出ているらしい。



「お父様、あと1年で退官されるんでしたっけ?」

「ああ、確かそうだな」

「そしたら、沢山遊びに来ていただけますね?
勝手にお父様のお部屋も作ってしまいました」

「えっ?」

「ほら、お泊まりでも来ていただきたいし。
お部屋余っていたので」

「本当に茉莉子には驚かされるな」

「離れていた分、これから少しでも会える時間が増えますように!
お母様にもお会いしたかったわ」

「優しくて大人しい人だったよ。
でも、陽子のことは認められないって、そこは頑固だったな」



「陽子さん、どうされてるのかしら?」

「さあ?
冷たいかもしれないけど、もう興味もないし、
会いたくもないな」

「亮太さん、お洋服も必要かしら?
ほら、大学の先生っぽい服装」
と言いながら、クスクス笑う。

「だって、よれよれの部屋着か、パリッとしたスーツばかりでしょ?
イメージ違う」

「そうかな?
変なベレー帽とか?
ツイードのジャケットとか?
今はあんまりそういうの、ないんじゃない?」

「じゃあ、様子を見てかしら?
でも、あんまりお腹が大きくなったり出産後になると、
お買い物もご一緒出来なくなるし」

「体調見ながら、買い物に付き合って貰おうかな?
赤ん坊の服とかも」

「性別も判らないし、産まれた時の大きさもあるから、
まだ大丈夫かしら?」

「ベビーベッドとか、天井でくるくる回るヤツとか…」

「気が早いわ。
でも、子供部屋のことも、考えましょうね!」


温かい春の陽だまりのような穏やかな気持ちで過ごせることに、
長谷川と茉莉子は心から感謝していた。


「お腹空いてきた!」と、拓人がリビングに顔を出すと、
「私も!」と結依もやって来る。


「あのホットプレート使って、たこ焼き作りたい!」と結依が言って、レシピブックを引っ張り出した。

「使いそうな道具と食材、買ってくるね!
拓人くん、荷物持ちして!」

「はいはい」と、2人はバタバタと出掛けた。


長谷川は悪戯っぽい顔をすると、
茉莉子の耳元で、「抱きたい」と言う。

茉莉子は耳を紅くすると、耳朶にキスして、
茉莉子を抱き上げて寝室に連れて行った。
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