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100万本の赤い薔薇
第12章 エピローグ
針が突き刺さった状態でその後も数日過ごすことになった。
確かにかなりの痛みではあった。

授乳も少しずつという感じだが、おっぱいはなかなか出ないし、お腹の傷の痛さで、
看護師さんや結依にあれこれ手伝って貰うことが多かった。


5日目にようやく点滴なども外れた後に、
長谷川の父親や、茉莉子の母親たち、
それに茉莉子の父親代わりと自負する社長と佐々木弁護士も次々と見舞いに駆けつけた。

バーのママは、
「小豆を食べると母乳が沢山出るらしいから」と言いながら、
一丁焼きのたい焼きを沢山持って来てくれた。

「それに、ほら、めで鯛って言うじゃない?」


退院の日は、長谷川と結依が迎えに行き、
拓人と長谷川の父親、茉莉子の母親たちが留守番になった。

部屋で待っていると、佐々木が赤い薔薇の大きな花束を抱えてやってきた。

そして、配達員も大きな赤い薔薇の花束を持ってきた。
健太からだった。

「花瓶の場所、わかんないよ」と、
拓人があちこちを探してると、茉莉子達が帰ってきた。


茉莉子が作った美しいおくるみに包まれて眠る赤ちゃんは、
茉莉子の腕の中でスヤスヤ眠っていた。

結依が薔薇の花束を持って、
長谷川は退院で持ち帰ってきた荷物を持っていた。


茉莉子をソファに座らせると、

「お母さん、早速で悪いんだけど、
花瓶ってどこ?」と拓人が言った。


「まあ、赤い薔薇が沢山!!
嬉しいわ」と茉莉子は顔を綻ばせると、
赤ちゃんを長谷川に託した。

長谷川はおっかなびっくり…という感じで、赤ちゃんを抱いた。


茉莉子はゆっくり立ち上がると、
拓人の手を借りながらキッチンに行き、
花瓶の場所を伝えて、ダイニングテーブルに運んで貰った。


「ママ、生けて貰っても?
私、まだ立ってられなくて」と茉莉子は言うと、
茉莉子の母親は嬉しそうに薔薇を水切りしながら生けていった。
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