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100万本の赤い薔薇
第2章 初めてのデート
「携帯、鳴ってるんじゃないですか?」
と健太から言われて、
茉莉子はチラリと携帯を見るが、
「デート中だから出なくて良いわ。
でもね、もうすぐ2時だけど、
お時間大丈夫?」
と言う。
「あー!もう会社に戻る時間か。
早すぎるー!」
健太はがっかりした顔になる。
「あっ、そうだ」
健太はジャケットのポケットから、
封筒を出して、茉莉子に渡す。
「何かしら?」
と、封を開けると、
中からコースターサイズの赤い薔薇が出てきた。
丁寧に薔薇の輪郭に沿ってカットされている。
「まあ、嬉しい。
どうもありがとう!」
そう言いながらじっくり見ると、
薔薇の周りにグルリと一周、
何か文字が入っている。
この一輪の薔薇は100万本の薔薇の価値がある
と英文で書かれている。
裏を見ると、
今日の日付とお店の名前が入っていた。
「これ、わざわざ作ってくれたの?」
「薔薇を準備出来ないから」
健太は照れながら言う。
「本当に嬉しい。
こんな素敵なプレゼント、初めてだわ」
良くみると、茉莉子が涙ぐんでいるのを見て、
健太は動揺する。
「ハンカチを…」
と思ったが、さっき自分が汗を拭いてしまっていたのを思い出して躊躇していると、
「ごめんなさい。大丈夫よ」
と、健太に渡したのとは別の、
上品なレースのハンカチでそっと、目頭を押さえた。
「いけない!
時間ないでしょ。
早く会社に戻って。
私、もう少ししてから戻るわ。
猫舌でコーヒー飲み終わらないから。
今日はありがとうね」
と茉莉子に言われて我に返った健太は、
慌てて立ち上がり、
ぴょこんとお辞儀をして店を飛び出した。
走りながら、
茉莉子の涙の理由ってなんだったんだろう?と考えていた。
そして、涙ぐんでる茉莉子さんも可愛い!
ということで、
なんだか得した気持ちになる健太だった。
午後の仕事も、茉莉子のことを考えると、
結局あまり手がつかなかったが、
今日は締め切りに追われているわけではないので、
定時に上がることにした。
と健太から言われて、
茉莉子はチラリと携帯を見るが、
「デート中だから出なくて良いわ。
でもね、もうすぐ2時だけど、
お時間大丈夫?」
と言う。
「あー!もう会社に戻る時間か。
早すぎるー!」
健太はがっかりした顔になる。
「あっ、そうだ」
健太はジャケットのポケットから、
封筒を出して、茉莉子に渡す。
「何かしら?」
と、封を開けると、
中からコースターサイズの赤い薔薇が出てきた。
丁寧に薔薇の輪郭に沿ってカットされている。
「まあ、嬉しい。
どうもありがとう!」
そう言いながらじっくり見ると、
薔薇の周りにグルリと一周、
何か文字が入っている。
この一輪の薔薇は100万本の薔薇の価値がある
と英文で書かれている。
裏を見ると、
今日の日付とお店の名前が入っていた。
「これ、わざわざ作ってくれたの?」
「薔薇を準備出来ないから」
健太は照れながら言う。
「本当に嬉しい。
こんな素敵なプレゼント、初めてだわ」
良くみると、茉莉子が涙ぐんでいるのを見て、
健太は動揺する。
「ハンカチを…」
と思ったが、さっき自分が汗を拭いてしまっていたのを思い出して躊躇していると、
「ごめんなさい。大丈夫よ」
と、健太に渡したのとは別の、
上品なレースのハンカチでそっと、目頭を押さえた。
「いけない!
時間ないでしょ。
早く会社に戻って。
私、もう少ししてから戻るわ。
猫舌でコーヒー飲み終わらないから。
今日はありがとうね」
と茉莉子に言われて我に返った健太は、
慌てて立ち上がり、
ぴょこんとお辞儀をして店を飛び出した。
走りながら、
茉莉子の涙の理由ってなんだったんだろう?と考えていた。
そして、涙ぐんでる茉莉子さんも可愛い!
ということで、
なんだか得した気持ちになる健太だった。
午後の仕事も、茉莉子のことを考えると、
結局あまり手がつかなかったが、
今日は締め切りに追われているわけではないので、
定時に上がることにした。