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甘い復讐
第15章 公開処刑 5日目
トーマスは力の入らない手で、ナイフを握りしめ、よろよろと腹に突き刺し続けた。


もはや、腹に突き刺しているというよりかは、血深泥の肉塊をひたすら刺しているようなもので、刺さる度に、


ドチュ!ドチュ!ドチュ!


という水音が響く。


「くっ!…あっ…あ゛っ!うっ!あぁ!」


抑え気味の声ではあるが、呻き声は徐々に湿気を帯びた声に変わり、腹に刺す度に、身体をビクッ!ビクッ!と痙攣させている。

トーマスのペニスは、ビクッ!ビクッ!と強く脈打ち、上に反り返っている。




「よし、もう良いだろう。」

トーマスの腹は、臍辺りを中心に深く抉れ、ぐちゃぐちゃに潰れたようになっていた。

アルバートが声を掛けた時、トーマスは丁度腹にナイフを刺した時だった。
だが、トーマスはそれを抜くこと無く、力尽きたように気を失った。


腹にナイフが突き刺さったまま、ビクンッ!ビクンッ!ビクンッ!と痙攣を繰り返すだけで、ぐったりとしている。




「次はお前だ。」

アルバートがマルセルの前に立ち、そう言った。

マルセルは、アルバートを睨み付けた。

「何を睨んでいるんだ?
お前は自分の立場を分かっていないようだな。
まぁ、良いだろう。
それなら、とことん分からせるまでやるだけだ。

お前が1番身体を傷付けられて喜んでいるのは、知っているんだ。
この変態め!」

「ち、違う!」

マルセルは、即座に否定した。

「どれだけ否定しても、直ぐに分かる事だ。
お前は、これで臍を突き、そのまま貫通させろ。」

冷たく良い放ち、マルセルには長剣を手渡した。

どんな反抗的な態度を取っても、仲間の命が掛かっている以上は、アルバートに従うという選択しかない。
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