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また桜は散り過ぎて
第14章 新しいレール
それどーゆー意味?と激しく突っ込まれて大きな笑い声をあげる。
あと少しだけど、最後まで精いっぱい頑張って、都会での会社勤めを楽しもうと思った。
「3人で最後に食べ収めしようね。そうだ、二次会、あのバーでやる?」
さくらバーの事を言っているのだとすぐわかった。
「そうだ・・私最後に銀座のバーに行ってみたい。
 もちろん、高級じゃなくて中級くらいのね、分相応なとこ」
「おっ!いいね!じゃあそうしよう。今から探しておくね」
 咲いた話は昼休み時間の終了と共に閉じ、それぞれのデスクに戻っていった。
 
 省吾さんには、あれから会っていない。
きっと省吾さんのことだから、お店に行ったらいつも通りに迎えてくれるだろうけど、
私は顔を合わせるのが辛くて、そのまま逃げだしてしまった形となった。
 最後に別れの挨拶に行こうかとも考えたけど、女性の扱いに慣れている省吾さんなら、
あの時で終わり、と判っているだろう。
 省吾さんには会わずに東京を離れるけど、小西さんには会っておこう。いや、会いたい。
自分の口からここを去ることを話し、そしてもう一つの大切な事を言わなければ。




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