この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水曜日の恋人
第8章 自分でする
そして、仕事は順調過ぎた為、
手痛いしっぺ返しを受けることになった。


フランスから毎年、
有名な作家で、
私の働く花屋と業務提携している男性がイベントへの参加も兼ねて来日していた。


フランス語を話せるということを就職する時に言っていたので、
アテンドや通訳を任せられることになってしまった。

それについては問題なかった。


その作家にも大変気に入っていただき、
会食後に飲みに誘われたりもするほどだった。


ただ、その事で、
先輩の女性スタッフ達にヤキモチを焼かれる結果になってしまった。


「枕営業してる」とまで言われてしまうことは、
別にどうでも良いと流せたが、
その作家が帰国した後、
仕事用に使う、水揚げしていた花材を、
わざと水を捨てられて萎れさせてたりすることはザラだった。
更に、私がアレンジした作品を棚から落とされたり、
お客様の為に前日作ったブーケを冷蔵庫から出されてしまい、
翌朝、必死に再度最初から作り直したりすることが続いた。


私は上司にあたるマネージャーに相談したが、
取り合って貰えなかった。

その上司も、嫌がらせに加担していたということは、
後から知ることとなった。


すっかり孤立してしまい、
これはとても仕事は続けられないと思った。


生け込みに行って、
久し振りににマダムにお会いした時に、
ついその話をしてしまい、
涙を流してしまうと、

「まあ、だったらそんな処、お辞めなさい」と言われて、
更に泣いてしまった。


そして、
「ここで、フラワーアレンジメントのレッスンされたら?
離れをアトリエに出来るし、温室や小さい花壇とか薔薇園もあるわ」と思い掛けない提案をしてくださった。


「でも…」


「良いのよ。あちらの離れは使ってないし、
こちらのお花はこれまで通り生け込んで貰えれば。
わたくし、周りの奥様達にお声掛けるわね」と言ってくださった。


「あの…アトリエのお家賃を…」と言うと、

「そうね…。
では、こちらのフラワーアレンジメントのお代を家賃として頂くわ。
今の貴女の働いている処にわたくしがお支払いしている分で充分だから」と子供のような無邪気なお顔でクスクス笑った。
/116ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ