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水曜日の恋人
第11章 マダムの遺言
マダムと酒井さんの屋敷の2階に住むことになった。

私の部屋も用意してくれていたが、
殆ど毎晩、酒井さんとベッドを共にした。
しかも…
階下のマダムの部屋のキングサイズのベッドでという、
ちょっと考えられない状況で寝ていた。


私を真ん中に川の字で寝ながら、
ただ話をしながら眠る夜もあった。


私と酒井さんが繋がりながら、
マダムと酒井さんが手を繋いでいる夜もあった。


マダムに私がキスされながら、
酒井さんに後ろから挿れられることもあった。


理解出来ない…と最初は思っていたけど、
今では理解出来るような気がした。


私はマダムの代わりに、
マダムの出来なかったことをしながら、
マダムと酒井さんの愛情を繋いでいる存在なのかもしれない。


私が気持ち良いと感じることで、
2人も気持ち良さを感じている。


マダムに見つめられながら酒井さんとセックスしていると、
私ではなく、マダムが酒井さんと繋がっているような感覚になることさえあった。


マダムには、嫉妬心もなく、
ただ、私とすることで酒井さんが快感を得ていることに、
心から喜びを感じているようだった。



また、私と酒井さんが繋がっている時に、
マダムが上に乗っていることもあった。

あまりにも軽くて、乗っていることも感じさせないほどだったけど、
私のナカに酒井さんが挿入して、腰を振っている時に、
上に乗って、目を閉じて一緒に揺れていた。

酒井さんの昂まりや、私の身体の震えを肌で感じることで、
自分が体験しているような気持ちになれたのだろうか?

そんなマダムが愛おしくて、
酒井さん越しに私はマダムを抱き締めた。
マダムは神々しいほど透明感があり、美しかった。

マダムにも酒井さんにも何度もキスをした。

酒井さんも、マダムと私に何度もキスをした。









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