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水曜日の恋人
第11章 マダムの遺言
そんな夜が何日も続いていた。
昼は勿論、酒井さんは仕事で不在で、
私もアトリエで仕事をしながら、
合間にマダムから、お家のことや、
お付き合いのある方たちのことのレクチャーを受けていた。
お手伝いさんも、私のことをマダムの後継者という認識を持っているらしく、
「香織さま」と呼ぶようになっていた。
動きやすくて女性らしいシルエットが気に入ってずっと着ているダイアンのラップワンピースについては、
マダムからエレガントだというお墨付きをいただけたが、
無印良品のような天然素材で量産型の部屋着はエレガントではないということで却下された。
というより、マダムには部屋着という概念はないようで、
家の中でも、休日でも、
常に同じような服装で過ごすよう言われてしまい、
例えそれが、同じ服であっても構わないということで、
本当に全く同じワンピースや色違い、柄違いのものを買い足すことになり、
却下された服は、小さく刻まれて拭き掃除に使う布になってしまった。
また、きちんとした外出用にと、
ハイブランドのスーツやワンピースをマダムと選びに行く日もあった。
勿論、車で酒井さんが送り迎えをして、
平日の昼間に出掛けてのショッピングになった。
これまで私が手を通したこともないような服を、
値札も見ずにマダムが楽しそうに選んでくれた。
マダムの部屋のクローゼットには、若かった頃のそのようなハイブランドの服が手入れをされて、ほとんど新品のまま、吊るされていた。
今のマダムからは想像もつかないが、サイズ的には今の私くらい少しふっくらしているものだった。
「古着というのが気にならないのなら、
香織さんに着て欲しいわ」と言われたので、
ありがたく着させていただくことにした、
眠る時だけ、眠る為に着るものは許されたので、
シルクのパジャマとかナイトドレスを用意して貰ったが、
基本的には全裸で過ごしていた。
下着も、上質なシルクのものでということになり、
パンティストッキングはエレガントではないので、
ガーターでストッキングを吊るす生活になった。
私は、話し方や立ち居振る舞い、
そして外見も、
少しずつ若い頃のマダムのようになっていたのかもしれない。
昼は勿論、酒井さんは仕事で不在で、
私もアトリエで仕事をしながら、
合間にマダムから、お家のことや、
お付き合いのある方たちのことのレクチャーを受けていた。
お手伝いさんも、私のことをマダムの後継者という認識を持っているらしく、
「香織さま」と呼ぶようになっていた。
動きやすくて女性らしいシルエットが気に入ってずっと着ているダイアンのラップワンピースについては、
マダムからエレガントだというお墨付きをいただけたが、
無印良品のような天然素材で量産型の部屋着はエレガントではないということで却下された。
というより、マダムには部屋着という概念はないようで、
家の中でも、休日でも、
常に同じような服装で過ごすよう言われてしまい、
例えそれが、同じ服であっても構わないということで、
本当に全く同じワンピースや色違い、柄違いのものを買い足すことになり、
却下された服は、小さく刻まれて拭き掃除に使う布になってしまった。
また、きちんとした外出用にと、
ハイブランドのスーツやワンピースをマダムと選びに行く日もあった。
勿論、車で酒井さんが送り迎えをして、
平日の昼間に出掛けてのショッピングになった。
これまで私が手を通したこともないような服を、
値札も見ずにマダムが楽しそうに選んでくれた。
マダムの部屋のクローゼットには、若かった頃のそのようなハイブランドの服が手入れをされて、ほとんど新品のまま、吊るされていた。
今のマダムからは想像もつかないが、サイズ的には今の私くらい少しふっくらしているものだった。
「古着というのが気にならないのなら、
香織さんに着て欲しいわ」と言われたので、
ありがたく着させていただくことにした、
眠る時だけ、眠る為に着るものは許されたので、
シルクのパジャマとかナイトドレスを用意して貰ったが、
基本的には全裸で過ごしていた。
下着も、上質なシルクのものでということになり、
パンティストッキングはエレガントではないので、
ガーターでストッキングを吊るす生活になった。
私は、話し方や立ち居振る舞い、
そして外見も、
少しずつ若い頃のマダムのようになっていたのかもしれない。

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