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恋とエロス
第1章 プロローグ
きれいな背中だなと思った。
私は女だから、ふつうのセックスじゃ不可能だけど、この人の背中を見るたび、バックからめちゃくちゃに攻めて快楽にのけぞらせたいと思ってしまう。
「ぺニバンって高いのかな……」
手にしたスマホで検索してみる。
「あ、なんだ。けっこう安いのもあるんだ」
股間に装着するペニスバンドは、見た目がけっこう強烈だ。だいたいがTバックになっていて、男性向けなのか、女性向けなのか、いまいちよくわからない。大きさや色、形も意外とバリエーションがあるようだ。
「こら、やめなさい」
横から伸びてきた右手が、私からスマホを奪い取る。
「起きてたの?」
ふり向くと、半笑いの表情でスマホ画面に視線を落とす切れ長の目にドキッとする。
「油断もスキもないな、ほんと」
あきれたように、でも、どこか暖かみを感じる口調で、彼は可笑しそうにつぶやいた。
「どんだけ俺のこと淫らに扱うつもりだよ」
「やだ、先輩。そんな、痴女みたいな言い方」
「痴女だろ、実際。毎回こんなに消耗するほど吸い取られて、俺もう干からびそう」
彼の右手は、私のスマホを枕元に転がし、流れるように自然な動きで左手と合流し、私の胸へと移動した。
そんな動きひとつ取っても、若いくせに女の体を扱い慣れた余裕がうかがえる。
彼は両手で乳房を下から持ち上げるように、やわらかくつかみ、フニフニと揉みはじめた。
「あー気持ちいい。万結たんのおっぱい最高」
「言ってることとやってること、違くない?」
私はその手をつかみ、乳房から引きはがした。すると、彼は恨めしそうな、ふざけた表情をその端正な顔に浮かべ、半身を起こした。
切れ長の目が私をとらえる。
瞬間、じゅわっと熱い粘液があふれるのを感じた。