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先輩!彼氏にしてください!
第9章 青春の文化祭



「先輩…っ……あの…もう大丈────」


「───────── しかも、一番ムカつくのは…」



僕の言葉を遮ったほのか先輩は、ずっと俯いていたのに、パッと顔を上げて僕のことを見た。


さっきから、睨んでいるつもりなんだろうけど、かわいい上目遣いにしかなっていなくて、ドキドキと胸が高鳴る。


かわいい。かわいいかわいい。


また衝動で抱き締めそうになるのを堪えながら、ほのか先輩が続ける言葉を待つと、先輩は怒っているのかさらに顔を紅くさせたので余計にかわいくて心臓が跳ねた。




「…………い、一番ムカつくのは……っ」


「………………はい…」


「谷川くんのこと…好…き……かもしれ…ないこと」


「………………え……?」




尻すぼみになったほのか先輩の言葉に耳を疑う。



今、好きかもしれない?って言ったか?


僕のことを???


ほのか先輩が????


いや、ついに幻聴がするようになった?????


外がうるさすぎて、いいように耳が捉えただけ………???




「……っ……なんか言ってよっ…」



再び、俯いたほのか先輩は、少し震えながら僕の胸の辺りのシャツをギュッと掴んでいた。



「………すみません…あの…い、今、なんて言いました…?」


「……………っ…」


「………『好きかも』って……聞こえたんですけど………」




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